フォード次世代車にアマゾンがかかわる理由

自動車の始祖は、自動運転の未来を見据える

1月6日から9日に開催された家電IT見本市「CES」

それぞれが思惑を抱えながら迎えたCES初日。プレスカンファレンスのトップバッターは何と、フォードだった。実は昨年末に、この場でフォードがグーグルとの提携を発表するとの情報が出回っていた。

2009年から自動運転に取り組むグーグルが満を持して車両製造をフォードに委託し、事業化に乗り出すのではないかという話だった。巨人グーグルの話だけにIT関係者の注目度も高く、カンファレンス会場は満員御礼。しかし、来場者の熱気に満ちた会場に「グーグル」という単語が響くことはなかった。

グーグルではなく、アマゾンと提携

代わって発表されたのはネット通販大手アマゾンとの提携である。アマゾンは2014年に米国市場向けに人工知能を搭載したスピーカー型デバイス「Echo(エコー)」を発表している。コア技術は音声認識で、円筒型のエコーに向かってニックネーム「Alexa(アレクサ)」と呼びかけると、「今日の天気を教えて」「ミュージックリストを再生して」「買い物リストに入れておいて」などと声で操作することができる。iPhoneの「Siri」やAndroidの「OK Google」のようなものだ。日本では発売されていないが、米国ではかなりの人気を呼んでいる。

パナソニックのプレスカンファレンスでも自動車は大きなテーマのひとつとして扱われていた

フォードの発表はこのエコーと、車載テレマティクスシステム「SYNC(シンク)」がつながるというものだった。たとえば、部屋にいながらにしてアレクサに頼んで車内の空調を入れたり、充電残量を確認したりできる。

ドライブから帰ってくると、ガレージが開き、照明が灯る。ゆくゆくは外出先から家電を操作し、留守番している愛犬の様子を眺められるようになるだろう。仕事を終えて車に乗り込んだら、アレクサが冷蔵庫の中身をチェックして買い物を提案し、自動運転でいつものスーパーマーケットに立ち寄る、なんてことも可能になるかもしれない。

ちなみに第三世代となる「SYNC」は日本のパナソニックがハードウェアを含めたシステム全体の設計を担当している。従来のシステムよりもスピードとセキュリティの信頼性を向上させ、通信の利用を最小限に抑えている。トヨタとしても良友であるパナソニックがシステムを開発することは心強いと感じているはずだ。

 

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