指示の仕方を変えれば部下はみるみる変わる 部下をうまく動かす「任せ方2.0」とは?

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部下をうまく動かすには?(写真:わたなべ りょう / PIXTA)

前回の記事:部下は、なぜ指示どおり仕事をしないのか

 

前回は、部下が指示どおりに動かないのは「仕事の『目標咀嚼』がなされないまま、仕事を任せているから」という、弊社の調査結果をお伝えしました。目標咀嚼とは、わかりやすく言えば「『なぜ、その仕事を行わなければならないか』をわかりやすく説明する」という行動です。その仕事を行う目的や意義をきちんと説明できると、部下は自然と動くようになります。

では、具体的にはどのように部下に仕事を任せればよいのか? 今回は、弊社が調査結果から導き出した仕事の任せ方の進化形、「任せ方2.0」をご紹介させていただきます。

「任せ方2.0」とは?

部下が自然と動くようになる「任せ方2.0」の様子を見てみましょう。題材は、第一回でもご紹介した「全社のコストダウンプロジェクトへのアサイン」です。前回の任せ方と比較しながら見てください。

上司:Aさん、ちょっといい?
部下A:はい、大丈夫です。
上司:実は、来月から、部門横断のコストダウンプロジェクトが始まるんだ。で、そこにAさんに参加してほしいんだ。
部下A:え!? 私が……ですか?
上司:そう。全ての部門から1人出すことになったから、うちからはAさんを推薦しといたよ。詳しいことは、総務部長からの連絡でわかると思うけど、プロジェクトの目的だけは伝えておくね。
部下A:あ、はい。
上司:このプロジェクトは「コストを減らす」ことももちろんだけど、「仕事のやり方を見直す」ということが本当の目的なんだよね。最近、作業的に仕事をこなしている様子が見受けられるからね。実際、どこの部門でも初歩的なミスが連発しているし。
部下A:そうなんですね……。(メモを取る)
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