インフルエンザやノロウイルスなどの感染症の流行シーズン。ステーキといった栄養価の高い食事で撃退しようとしても、なぜか感染してしまうことはある。そこには、アミノ酸の体内バランスが関係しているという。
「アミノ酸は、肉や魚、大豆などのタンパク質を食べたときに、体内で分解されて生じる最小単位です。それらが再合成されることで、筋肉や内臓、神経、免疫細胞などを支えます。免疫力を高める要素として重要なのです。ただし、肉ばかり食べていても、アミノ酸の体内バランスは整えることはできません。体内のアミノ酸は20種類あるからです」と語るのは、防衛医科大学校外科学講座(非常勤)の黒川胤臣(たねおみ)医師だ。
アミノ酸の体内バランスを整えると抵抗力が上がる
さらに、「私はガン患者さんも東洋医学を併用して治療していますが、アミノ酸の体内バランスを整えることで抵抗力が上がり、QOL(生活の質)の改善が認められるケースが多いのです。インフルエンザなどの感染症を予防する上でも、これを考えることが大切といえます」と指摘する。
一般的に、アミノ酸のサプリメントはたくさん販売されている。中でも、「グルタミン」は、筋肉強化のためのサプリとして認知度は高く、アミノ酸補給としてお手軽だ。ところが、1つだけ補強しても意味がないどころか、ダメなのだそうだ。長年アミノ酸の研究開発を行う日本アシスト代表取締役の油原健氏が説明する。
「アミノ酸はひとつずつ役割が異なり、2つ3つと合わさることでさまざまな働きを行っています。ひとつのアミノ酸を補給しても、アミノ酸の体内バランスを整えることにはならないのです」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら