毎週末に開催されている大会に出場すべく、ツアー中は各地を転戦して過ごしていると話す大里選手。過酷なスケジュールの中で肉体や精神の調子を良好に保つには、自分だけのルーティンを守ることが大切なのだと打ち明ける。
「月曜日は移動と休みに充て、火曜からトレーニング。そして試合は木曜または金曜日から始まるというのが毎週の流れです。とくに大切にしているのが、試合当日。起床はスタート時刻の4時間前と決めていて、現地には1時間45分前に入り、ロッカーでの準備を20分、アプローチ練習を20分、ショット練習を20分、パター練習を10分、再びロッカーに戻っての準備に20分、再びパター練習を10分……というのが、私のいつものルーティン。これを守ることで、心が整うんです」
ゴルフは心理状態が大きな影響を及ぼすスポーツだ。自身の心をざわつかせる要因を極力排除し、目の前の一打に集中する環境をつくり上げることがチャンスを呼び込む。
「“強いアスリート”は、周りに左右されない人だと思っています。周りのプレーが遅かったり速かったり、天気が突然変化したり、プレッシャーがかかったり、そうしたものに惑わされず自分のペースを維持できること。私も初年度は先輩に気を使いすぎて、プレーのリズムを崩してしまうことがありました。もちろん配慮やマナーは大切なのですが、つねに平静を保たなくてはいけません。経験を磨いて、さらに動じない心を鍛えていきたいと思っています。また、肉体的に息が上がってしまっても影響は出てしまいますので、大事な一打の前には余計な動きをして心拍を上げたくないですね」
大里選手の活躍を支えている、時間と心を管理する意識。時間を確認する手段として今はスマートフォンを使っているが、やはり腕元で素早く確認できれば便利だとも感じている。そんな大里選手が気になっているのが、ガーミンの「fēnix 7シリーズ」だ。マルチスポーツGPSウォッチのフラッグシップモデルで、ガーミンが誇る先進技術を数多く搭載している。
「私好みのファッションとも合わせやすそうなデザインが気に入りました。プレー中はもちろん、オフの日に着けられるのもいいですね。それに見た目以上に軽くて、スイングに影響を与えないのも評価できるポイントだと思います」
ゴルフのプレーやトレーニングに資する、数多くの機能を有している点も特徴だ。ゴルフのルールは年々改正され、今日では距離や方向を計測する電子的な距離計測機器の使用が認められるようになった。プレー後のデータ管理やトレーニング効果の向上を目的に、各種機能を備えたGPS時計を活用するゴルファーも増えている。“勘”に頼らず、正確な情報を知ることの重要性はプロに限らない。むしろ自己流で向き合ってしまいがちなアマチュアプレーヤーにこそ、早い段階で、こうしたデータを活用してほしいと大里選手はこんなアドバイスをくれた。
「ゴルフというのは情報の有無で結果がかなり変わってきます。JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)でも、成長している選手は、データを細かく収集している人が多い印象です。思い込みを捨て、『自分を知ること』が上達への近道。数値で確認することで、戦略づくりや振り返りにも役立てることができます。これは距離計測だけでなく、先ほども話に出た心拍計測も同様ですね。ライフログデータと合わせれば自分の健康や体調をデータで管理できますし、トレーニングもより効率的にできるのではないでしょうか」
高度なトレーニング測定値を表示できる「パフォーマンスメトリクス」や、次のワークアウトまでの休憩時間を助言する「リカバリーアドバイザー」など、プロアスリートの体作りをサポートするさまざまな機能も搭載している。
とくに大里選手の関心を引いたのが、世界4万2000のゴルフコースをフルカラーで収録した「ゴルフコースマップ」と、グリーンの傾斜と形状を把握できる「グリーンコンツアー」だ。「私たちでも、1日限りのプロアマトーナメントのような試合であれば『はじめまして』なコースはよくあるんです。ハウスキャディさんに相談しても、さすがに見えない所にあるハザードの位置やグリーンの傾斜は、事前には十分にわかりません。こうしたデータを前もって把握でき、コースマネジメントできるのはとても心強いですね」
「これまではJLPGAで示されるスタッツを見て、自分のプレーを振り返るくらいでした。でも、ここまで細かくデータを蓄積・分析してくれるのであれば、自分に足りなかった部分を知り、さらに成長するための新たな手立てを検討できる気がします。自分で記録を取るのは正直おっくうに感じていたので、自動で取得してくれるのはいいですね」
プロゴルファーにとっても魅力的な機能を備えるガーミンの「fēnix 7シリーズ」。もちろん、アマチュアプレーヤーにも最適な1本だと大里選手は太鼓判を押す。
「つねにグリーンまでの正確な距離を確認できますし、高低差や風速/風向きもわかるから、専属のキャディさんがついているような感覚でプレーできますよね。ハウスキャディさんを否定するわけではありませんが、『あそこに池がありますから左に打ってくださいね』なんて言われると、右へ行ってしまったりするもの。余計なプレッシャーを受けず、心を落ち着かせてプレーするのに、『ガーミンのキャディさん』を頼るのもいいと思いますよ」
ゴルフのプレーを邪魔しないデザインや軽さ、太陽光下でも見やすい高輝度ディスプレイ、ソーラー充電によるロングバッテリーといった基本性能も装備。ガーミンの「fēnix 7シリーズ」があれば、ゴルフライフが一変するはずだ。
大里桃子
1998年8月10日、熊本県生まれ。8歳からゴルフを始め、ゴルフの強豪校である熊本国府で高校時代を過ごすなど、練習に明け暮れる。2018年にプロテストに合格。転向後わずか3試合目の「CAT Ladies」でツアー初優勝し、一躍注目の的に。21年には、「ほけんの窓口レディース」でツアー2勝目を挙げた。「JLPGAブライトナー」と呼ばれる新制度において初代「ブライトナー」に就任し、22年のJLPGAの広報活動を担当している。