“オシレーター”という単語は投資用語でも使われているが、時計の場合は機械式ムーブメントにおける「脱進」と「調速」をまったく新しい機構で実現した、革新的な技術のことをいう。従来、ヒゲゼンマイ※1やテンワ※2など26個(標準的)のパーツが担っていた機能を一体型シリコンパーツ、オシレーター1つで実現してしまったのだ。しかもサイズは直径9.8㎜、厚みはなんと0.3㎜。サイズを変えずに、従来のテンプ機能を1枚の薄いシリコン層に収めたのである。もちろん、シリコン素材でパーツ数も大幅に減っているので軽量だ。これによって生み出される振動数は1時間に28万8000振動。秒にすると80ビート。通常の機械式で高振動といわれる8ビートの10倍となる。さらに、素材にシリコンを使用することで、従来のテンプに見られたウィークポイントを回避している。100%の耐磁性で機械式時計の天敵である磁気の影響を受けなくて済み、温度変化も気にならなくなった。そして、シリコンなので注油が不要ということも見逃せない。構造的にパーツの摩擦や摩耗が抑制されていることも含め、十分な信頼性を得ることができるだろう。ムーブメントは高振動調速に対応するためにCal.FC-810を新設計。80時間という強力なパワーリザーブを確保している。そして、その心臓部であるオシレーターを、ハートビート同様に文字盤の開口部から見ることができるのも興味深い。
※1時計の回転運動を支える、調速機(テンプ)のパーツの1つ。一定速度で伸縮を繰り返すことで時を刻む
※2天輪。時計の回転運動を支える、調速機(テンプ)のパーツの1つ。テンプのフレームを構成する
先端技術が投入された「スリムライン モノリシック マニュファクチュール」だが、その造形はフレデリック・コンスタントらしく、ブレゲ針※3、ギョーシェ彫り※4、ローマンインデックスといった伝統的な意匠がふんだんに使用され、クラシカルかつエレガントに仕上げられている。まずスーツスタイルに合うことは間違いない。いわゆるテーラードジャケットにこのモデル以上に似合うものがあろうか?
そして直径40㎜、ケース厚11.38㎜という大きすぎず、薄すぎないという程よいサイズ感がその効果を押し上げている。どのような状況でも重要な商談や発表の場には、タイドアップして臨むだろう。その場合はシルバーカラーのステンレスモデルを合わせたい。文字盤のカラーはホワイト、ネイビーのどちらをチョイスしても間違いはない。スーツの定番色であるグレーやネイビーに似合うからだ。ただ、腕時計はつねに見えているものではない。だから、袖口からチラッと見える瞬間こそ重要で、その仕上がりも見逃せない要素だ。この仕上げ、この機能で50万円台というのは破格である。センスのいい腕元は、服装以上の効果をもたらす。ぜひともお薦めしたい1本である。
※3針の先端が輪の形にくり抜かれた穴になっている針のデザイン
※4文字盤の凹凸デザイン。さまざまなパターンがあり、美しい見た目だけでなく反射を抑え、視認性をよくするためにも活用される

FC-810MC3S6
自動巻き、パワーリザーブ80時間、
毎時28万8000振動/40Hz、
SSケース、ケース径40mm、
ケース厚11.38mm、
アリゲーターストラップ、
世界810本限定 ¥594,000(税込)

FC-810MCN3S6
自動巻き、パワーリザーブ80時間、
毎時28万8000振動/40Hz、
SSケース、ケース径40mm、
ケース厚11.38mm、
アリゲーターストラップ、
世界810本限定 ¥594,000(税込)

FC-810MC3S9
自動巻き、パワーリザーブ80時間、
毎時28万8000振動/40Hz、
18Kローズゴールドケース、
ケース径40mm、ケース厚11.38mm、
アリゲーターストラップ、
世界81本限定 ¥1,980,000(税込)
フレデリック・コンスタントは、2022年7月1日(金) 〜 2022年8月31日(水)に、キャンペーン実施店舗にて「フレデリック・コンスタント 2022 サマーキャンペーン」を開催します。
キャンペーンでは、フレデリック・コンスタントのメンズ時計をご購入のお客様に、毎日の生活に欠かせないオリジナル本革製ペンケースをプレゼントします。さらに、「スリムライン モノリシック マニュファクチュール」を含む対象時計をお買い上げいただくと、替えストラップの中から、お好きな色のストラップを1本プレゼントいたします。
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フレデリック・コンスタント相談室
0570-03-1988
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