なかでも補償の有無は、利用者が真っ先に知りたい答えのひとつと言えるでしょう。GMOリサーチ&AIは、運営するポイントサイト「infoQ」で不正に交換されたポイントを全額補填する方針を示しました(時事通信)。専任の広報がいない中小企業であれば、4つの観点ごとに2〜3問ずつ答えの方針を書き出しておきましょう。
窓口の連絡先や担当者、扱う個人情報の範囲が変われば答えも古くなるため、人事異動や新サービスの開始に合わせて経営会議で見直しておくと安心です。答えが「調査中」になる質問にも次の報告時期を書き添えておけば、当日に一から言葉を探さずに済みます。
顧客向けの導線とは、問い合わせ窓口と、本物の案内だと確かめられる発信元を用意しておくことです。パーク24は24時間対応の電話窓口と問い合わせフォームを設け、同社を装ったメールやSMS、電話への注意も呼びかけました。発信元の扱いで教訓になるのが、2017年に大規模な情報漏洩を起こした米信用情報会社エクイファクスです。
被害の確認用サイトを自社のドメインの外に立ち上げたうえ、公式アカウントが似た名前の別サイトを誤って案内したことで、混乱をさらに広げてしまいました(Slate)。案内先は自社の正規ドメインの中に置くことが鉄則です。
気をつけたいのは、FAQや窓口だけを整えて、開示の原則を決めないままにしてしまうケースです。何をいつ公表するかが決まっていなければ、窓口の担当者は「調査中です」と繰り返すしかなく、かえって不信を招きかねません。FAQも窓口も、開示の原則があってはじめて役に立ちます。
被害が起きる前に信頼は準備できる
最初の24時間で問われるのは完璧な技術の説明ではなく、分かっていることを隠さず伝え、分からないことは分からないと認め、次の報告を約束する誠実さです。開示の原則を核に据え、FAQと顧客向けの導線でそれを支えるという3点を被害が起きる前に決めておくことが、信頼を取り戻すための出発点になります。


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