さらに同新党は、東京にとどまらず、8道府県の知事選、6つの政令指定都市の市長選、全国約200の市町村長選への候補者擁立も検討しているとされる。それが事実なら、「地域政党としては過去に例のない大規模な挑戦」(地方選挙専門家)となり、実現すれば27年の統一地方選での大きな話題になることは間違いない。
そこで注目されているのが、新党の生みの親となった泉氏と西村氏の個人的関係と、結党までの経緯だ。
「子ども政策の泉房穂」と「論破のひろゆき」というのは意外な組み合わせに映るが、関係者によると、両氏はインターネット番組での共演をきっかけに親交を深め、少子化対策をテーマとした共著を出版したこともあるという。
ただ、「両氏とも極めて強い個性の持ち主で、どちらもけんかっ早いことで有名」(前出の関係者)とされる。それだけに、政界でも「ちょっとした意見の食い違いで、新党を空中分解させかねない」(自民党長老)といった指摘が少なくない。
行き着く先は政界再編か、野党の多弱化か
今回の一連の新党旗揚げは、24年夏の東京都知事選で旋風を巻き起こした石丸伸二氏が創設した「再生の道」や、同知事選での健闘で注目されたAIエンジニア・安野貴博氏を党首として25年5月に設立された「チームみらい」などが巻き起こした新党ブームの流れを引き継ぐものだ。
そのため、来春の統一地方選や28年夏の参院選に向けて、いのちの党も含めた3つの革新系新党がどのような活動を展開するかは、多くの与野党幹部も注視せざるをえない状況となっている。既存野党も来春の統一地方選挙や次期国政選挙をにらんで「連携できるかどうかを手探りで検討中」(中道幹部)だという。
9月に予定されている党役員・内閣改造人事を断行した後に高市政権の政局運営が混乱すれば、改めてこれらの新党の存在と動向が注目されることになる。巨大与党の圧力に屈し、四分五裂状態に陥りつつある“多弱野党”を横目に、3党はそれぞれ「われこそが政界再編の核」などと大風呂敷を広げる。
ただ、政界ウォッチャーの間では「いずれも売名目的で、再編どころか野党の多弱化をさらに加速させるだけ」と冷笑する声も少なくない。それぞれの立場でいかに有権者の支持を掘り起こせるかが、3つの新党の行く末を決めることになりそうだ。


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