一方、性加害疑惑が報じられたお笑い芸人の松本人志は、動画配信サービスでの活動再開という形を選んだ。世間一般に顔をさらすことなく限定的な活動に絞った結果、地上波各局とは距離を置いたままだ。
顔を見せない選択は、世間一般への信頼回復を極めて難しくすることがわかる。
では今後、高畑裕太は役者として、どのような「顔」の役を引き受けるべきなのか。もちろんオファーあってのもので、本人の意思だけでは決められないが、「さらされる覚悟の顔」は復活のためには極めて重要だと言えるだろう。
重大な失敗をしたら、まずは「顔」を見せること
これは芸能界だけの話ではない。
ビジネスの現場でも、失敗や謝罪の場面はある。重大な失敗であるほど、メールや文書だけでは信頼は回復しにくい。なぜなら、それは前述の通り、印象形成の7%にしか働きかけていないからだ。
「顔」を見せることーーまずそこから始まる。そして批判の視線から逃げずに正面から向き合い、「さらされる覚悟の顔」を積み重ねること。さらに真摯な仕事や役割を通じて「新しい顔」を周囲の記憶に刻んでいくこと。この3段階が、信頼回復の本道かもしれない。
※1:Mehrabian, A. (1971) Silent Messages. Wadsworth.
※2:Bruce, V. & A.W. Young (1986) Understanding face recognition. British Journal of Psychology, 77, 305-327.
※3:Todorov, A., M. Pakrashi & N.N. Oosterhof (2009) Evaluating faces on trustworthiness after minimal time exposure. Social Cognition, 27(6), 813-833.
