長期投資需要に応え、
安定配当を実現する理由
信金中央金庫(以下、信金中金)は、地域の中小企業や住民のために金融業務を行う全国の信用金庫の中央金融機関である。そんな信金中金が、広く出資を募るために発行しているのが「優先出資」だ。長期投資における堅実な選択肢として見逃せない魅力を有する優先出資の、独自性と仕組みを掘り下げた。
安定した収益・財務基盤で、資産形成を後押し
――信金中金は、どのような組織なのでしょうか。
1950年に全国の信用金庫の出資により設立された、信用金庫の中央金融機関です。全国254の信用金庫のハブとして、多様化・複雑化する地域や中小企業の課題解決に挑み、信用金庫とともに持続可能な地域経済社会を築くことを使命としています。
具体的には、信用金庫が地域や中小企業の課題解決に迅速に対応できるよう、中小企業の販路拡大や海外展開の支援などに取り組む「持続可能な社会を実現する機能」、信用金庫の経営コンサルティングを行う「信用金庫のセントラルバンク機能」、有価証券投資や事業会社向け融資などの「機関投資家・コーポレートファイナンス機能」の3つの機能を担っています。また、40兆円を超える資産をグローバルに運用しているほか、国内金融機関の中でも上位の格付けを取得しています。
――個人も法人も売買可能な優先出資には、どのような特色があるのでしょうか。
優先出資は東京証券取引所に上場しており、株式と同様に個人投資家も証券会社を通じて売買できます。優先出資の保有者は議決権を持たない一方、普通出資者よりも優先的に配当を受け取る権利を有しています。
1口単位で購入でき、1口当たりの配当は過去10年間6500円と安定配当を続けています。価格は1口18万8500円で、優待込みの配当利回りは約4.51%です(2025年11月6日時点)。11年に優待制度を導入し、1〜2口保有者にオリジナルグッズ、3〜9口保有者に3000円相当、10口以上保有者に6000円相当のグルメカタログを毎年贈呈しています。カタログには信用金庫取引先のグルメを掲載しており、地域の魅力を味わいながら、ご自身の投資が地域社会に還元されていることを実感いただけます。
さらに、優先出資を1年以上継続保有する方を対象に、3月末の基準日時点での保有口数に応じたQUOカード(最大6000円分)を進呈する優待制度を追加しました(図2)。また、NISAの成長投資枠の対象でもあることから、安定収益を重視する長期志向の個人投資家に幅広く支持されています。
――安定配当を継続できる要因はどこにあるのでしょうか。
私たちの資金調達の約7割を、全国の信用金庫からの預金が占めています。また、運用資産の中身は信用力の高い有価証券や大企業向け貸し出しが中心で、高い健全性を有しており、こうした安定的な資金調達基盤と健全性の高い運用資産が、配当の継続性を支える大きな要因です。
オリジナルグッズ(1000円相当、「まぼろしの味噌」2種詰め合わせ計1kg)(右)
地域経済社会の成長を牽引するために
――信金中金は、2025年5月に新中期経営計画「SCBストラテジー2025」を公表しました。そのポイントを教えてください。
30年までに目指す姿として、「信用金庫とともに"1つの金融グループ"として地域経済社会の成長を牽引する」と定めました。その実現に向けて3つのストラテジーを掲げました。
1つ目は、「信用金庫の経営基盤の強化」です。個々の信用金庫の総務や労務関連などの定型業務を集約・効率化し、信用金庫が地域の課題解決や金融業務に専念できる体制を整え、経営基盤の強化を図ります。2つ目は、「地域の持続可能性の向上」です。中小企業の事業承継や個人の方々の資産形成、地域創生などを信用金庫と一体となってサポートし、持続可能で力強い地域経済社会の実現を目指します。3つ目は、「信金中金の成長」です。信金中金自身の収益力や人財力を高め、さらなる成長を目指します。
「信金中金の成長」に向けて、市場変動に左右されにくい、安定した収益・財務基盤を確立するべく新たな投資領域にも注力し、市場運用業務の強化を進めます。加えて、事業会社向け融資については、直近3年間で貸出残高が3.7兆円から5兆円と3割超増加しましたが、さらに推進を強化します。また、25年4月にプロジェクト金融部を立ち上げ、体制を強化することで、さらなる案件獲得に取り組みます。
――最後に、信金中金が果たしていくべき使命についてお聞かせください。
地域の活性化こそが日本経済の持続的な成長のカギであり、その原動力となるのが地域に根差す信用金庫です。その中央金融機関である信金中金は、信用金庫のハブとしての役割と機能を持続的に発揮することで、地域経済社会を力強く支えていきます。そのためには、信金中金自身がこれまで以上に「成長」していく必要があると認識しています。信金中金は、中期経営計画に掲げる収益・財務基盤の強化や拡充に取り組み、引き続き投資家の方々の期待に応えてまいります。
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