ソリューション&サービス事業企画部長
杉本孝一
顧客企業の業務改革や価値創造を支援
コニカミノルタは、2016年度を最終年度とする中期経営計画「TRANSFORM2016」を推進する中で、働き方変革等の自社実践を進め、そのノウハウを活用し、顧客のデジタルワークフロー改革を支援すると標榜してきた。
また、複合機やヘルスケアなどの事業体を統合し、ワンストップでサービスやソリューションを提供するため、コニカミノルタジャパン株式会社を設立。16年10月には、顧客接点を一本化し、ソリューションサービスや保守サービスをより迅速、かつ的確に提供できるようにするためソリューション&サービス事業本部を発足させ、体制を一層強化した。
「ネットワークに接続され、多様な機能を果たす複合機は、企業活動の中でますます重要な役割を担うようになってきています。ICTやAI技術の発展により、ビジネスパーソンの働き方の進化や業務価値の向上が必要な時代において、複合機の役割も高まっていくと確信しています。だからこそ複合機の保守サービスを通じて、お客様の業務改革や価値の創造を支援していくのです」
コニカミノルタジャパン株式会社ソリューション&サービス事業本部ソリューション&サービス事業企画部長の杉本孝一氏がそう語る。
実現するコンタクトセンター
コニカミノルタでは10年以上も前から、CSRC(複合機遠隔診断システム)の技術を用い、顧客が使っている複合機の使用状況を把握してきた。1カ月間にどれくらいのトナーを消費するか、どのサイズの紙を最もよく使うか、スキャナーの利用頻度はどのくらいか等々のデータを収集し蓄積してきたのである。また、いつ、どの顧客からどんな要望があり、どんな問題が発生し、どのように処理したかというサービスヒストリーのデータも蓄積し、データベース化している。
「遠隔診断によって、お客様ごとに、いつ頃トナーを補充すればいいかなど、部品の消耗度もわかるようになります。それにより、メンテナンスが必要になるタイミングに合わせてCE(カスタマーエンジニア)がお客様を訪問できるようになりました」(杉本氏)
定期訪問から予兆訪問へ
予兆訪問に活用される
従来は、顧客ごとに訪問サイクルを決めて、CEが定期訪問をしていた。しかし現在は、機械使用状況に基づいて計画的に訪問する予兆訪問に切り替えている。「その結果、点検が必要になる前にCEが訪問し、早め早めに対策を講じることができるようになり、点検などで複合機を一時的に停止するダウンタイムの時間が従来比で約25%も削減できるようになりました。複合機の故障やトラブルも確実に減少しました」と杉本氏は説明する。一方で2年前、社内にデータサイエンス推進室を開設し、自社が保有するビッグデータの活用について検討を進めてきた。
「当社は、IoTやビッグデータ活用にいち早く取り組んできたと自負しています」と杉本氏。「それらを活用した新たなサービスを複合機で実現する事を検討しています。内容については近々公表できると思います」と語る。
高いレベルの保守サービスをチャネルを問わずに提供
以前は、顧客のもとを訪問すると、点検作業に追われ、顧客の話をじっくり聞く余裕などCEにはなかったという。けれどもデータに基づく予兆訪問に切り替えてからは、訪問前に作業や部品の準備ができているので、CEには時間的にも精神的にもゆとりが生まれ、顧客の要望や課題などをヒアリングできるようになった。
「当社にとっていちばんの顧客接点は、CEです。ですからCEには、お客様の話を聞くことを習慣づけるように指示しています。CE教育も、コミュニケーション能力などヒューマンスキルを重視する内容に変えてきています」
同社には約1000名のCEがいる。一方で販売店にもほぼ同数のCEが在籍している。両者の間に技量などの差があってはならない。そこで、チャネルを問わずに高いレベルの保守サービスが提供できるよう取り組みを進めている。
お客様企業の従業員をクリエーティブワーカーに
「AIの進化により、将来必要となる人財像を考えた時、従業員の方が複合機をセルフメンテナンスしたり、設定などをさせる事ではないはずで、より付加価値の高い業務にシフトしていただきたいのです。そういう形でお客様の事業に貢献し、ビジネスを支援するサービスプロバイダーになるのが、当社のビジョンです」と語る杉本氏は、さらにこう続ける。
「サービスマネジメント品質こそ当社の武器であり、企業価値でもあるのです。ですからお客様には困ったことなどがあればどんどんCEに質問していただきたいのです。そうすれば当社のCEが提供する価値も向上し、お客様の仕事もより効率化し、高度化していくことができます。当社はお客様のパートナーであり、本当に守りたいのは機械ではなく、お客様の大切な時間、企業価値なのです」
今や複合機はビジネスの真ん中にあり、新たな価値創出の起点になろうとしている。コニカミノルタジャパン株式会社は、その複合機の保守サービスを通じて企業やビジネスを進化させながら、自らもまた進化しようとしているようである。
https://youtu.be/Tkyv-T6yJDI
https://www.konicaminolta.jp/business/support/maintenance/index.html
https://www.youtube.com/user/KONICAMINOLTAMAN