協 賛・M&Aキャピタルパートナーズ

【特別講演(大阪・福岡)】
マグロ大王が語る、商売の原点
「業界の既成概念を変えた経営手法と人材育成、今後の戦略」
代表取締役社長
(「すしざんまい」創業者)
木村 清氏
「すしざんまい」創業者の木村清氏は、これまで手掛けてきた数々の事業を振り返り、その経営哲学を語った。3歳で父を交通事故で亡くした木村氏は15歳で航空自衛隊に入隊。その後、水産関係の仕事を経て、当時は珍しかった温かい弁当店を開店したのをはじめ、計約90以上の事業を起こしてきた。「最初は、温かい弁当は菌が増えやすいのでダメだと言われましたが、調理後2、3時間までなら問題ないことを突き止め、実現しました。ビジネスにはちょっとしたアイデアが大事」と話す。2001年に「当時は閑古鳥が鳴いていた」築地場外市場に、すしざんまいをオープン。時価や入りづらさといった、これまでのすし店の問題点を検討し、24時間・年中無休、明朗会計やガラス張りの明るい店舗、といった工夫で人気店に育て、築地の盛り上げに一役買った。人材については、「正社員、パート社員などの違いにかかわらず、人として平等に扱う」と強調。また、海賊が問題になっているアフリカ・ソマリアで、魚を買い取る約束をして、海賊が漁師に戻るのを支援する活動に言及した。「何のために働くのか。人に喜んでもらわなければ仕事ではない」と、他者への貢献の大切さを訴えた。
【特別講演(東京・名古屋)】
食品業界における中小企業の活性化・再生支援
代表取締役CEO
吉村 元久氏
食品関連中小企業をグループの子会社にすることによって、その活性化・再生支援を進めてきたヨシムラ・フード・ホールディングスの吉村元久氏は、そのビジネスモデルを語った。吉村氏は金融分野が専門で、中小企業の資金調達のコンサルティングをしてきたが、会社をM&Aの形で引き受け、直接支援を行う方へ事業活動の幅を広げていった。支援の核は、営業、製造、仕入れ物流、商品開発、品質管理、経営管理の各機能を、グループ横断的に統括するプラットフォーム。たとえば、販路拡大営業が弱点の会社に対し、グループ内から営業担当者を選抜してプロジェクトチームをつくり、ほかの子会社の販路やノウハウを活用することで、シナジーによる成長、建て直しを図る。同社は、ベンチャーキャピタルや産業革新機構などから出資を受け、16年には東証マザーズに上場を果たした。吉村氏は「大手企業、ファンドの支援対象が一定規模以上に限られる中で、中小企業の株式を長期保有して一緒に成長を目指すユニークな存在です。関与の場面では、現場との意思疎通を密にし、それぞれの企業文化に応じた柔軟な判断を心掛けています」と話した。
【基調講演】
事業拡大・事業継承のためのM&A活用法
代表取締役社長
中村 悟氏
ハウスメーカーの営業担当として事業譲渡の相談に応じていた経験を生かし、中小企業向けM&A仲介会社を設立、東証一部上場も果たしたM&Aキャピタルパートナーズの中村悟氏は「会社が自分の寿命以上に永続することや、夢に向けて成長することを願う経営者にとってM&Aは有力な選択肢です」と述べた。中村氏は、オーナーが株式承継について決めずに亡くなった結果、兄弟間の争いなど悲惨なトラブルになったケースを紹介し「決断の先延ばしは、会社や家族に大きな問題を残します」と強調した。一方で、良い相手に譲渡できたことで、会社は成長投資をしやすくなり、オーナーは創業利益を得て、個人保証も解除された例を紹介。国内M&Aは年間約2000~2500件(発表ベース)にとどまることから「もっとM&Aを活用して欲しい」と訴えた。同社は、企業評価や着手金・月額報酬を無料化し、負債を除いた株式価額を基準に算定することで成功報酬額も抑え、中小企業が依頼しやすい料金体系にしている。中村氏は「M&Aでは、買い手企業、譲渡企業、オーナーら関係者全員が幸せになることが大切です」とM&A普及に懸ける思いを熱く語った。
【経営者譲渡 体験談】
譲渡決断の経緯~そして今、思うこと
メイン
代表取締役社長
山尾 百合子氏
M&Aキャピタルパートナーズ
企業情報第四部長
池ヶ谷 博章氏
博覧会コンパニオンや交通機関のスタッフなど、おもてなし人材を中心に約30年にわたり教育・研修、派遣事業を展開してきたメインの山尾百合子氏は「この会社を残すことが私の生きた証しになると思う年齢になり、社員の未来をつくることが社長の責任という思いが強まりました」とM&Aを検討した動機を語った。情報収集段階で、さまざまな仲介会社と会ったが「私にとって体の一部のような思い入れがある会社の譲渡の話なので、事務的な対応をされると気持ちが引きました。M&Aキャピタルパートナーズのアプローチは押しつけがましくなく、お相手先と大筋で合意するまでフィーがかからないという点でも安心でした」と、同社を選んだ理由を説明した。譲渡先としてジャスダック市場上場のマーケティング会社、シイエム・シイを選んだ理由については「社長をはじめ幹部との面談で将来についてさまざまな話ができ、先方の会社を訪問して感じた雰囲気も、うちの会社に合うと感じました」と相性を強調。「M&Aにはネガティブなイメージを持っていた」という山尾社長だが「決断は大変でしたが、今は会社を成長させる良い選択肢だと思っています」と語った。
【まとめ】
M&A成功のポイント
M&Aキャピタルパートナーズ
代表取締役社長
中村 悟氏
最後に、中村氏が買い手側、譲渡側それぞれの立場から、M&A成功のポイントをまとめた。買い手側については、M&Aをすることで実現したい「明確な夢、将来像が原点」と強調。「原点を忘れないことにより、自社にとって妥当な条件も決まってきます」と述べた。買収候補は、エリアや規模を明確にすべきで、社名まで示すケースもある。交渉は、相手に敬意、真摯な姿勢を示し、信頼関係を構築することが重要だが、相手企業の状況は的確かつ網羅的に把握し、特にリスクはプロの目でチェックする。一方、譲渡側は「後継の子どもがいるか」「子どもに継ぐ意思と能力があるか」「継がせていい会社・業界か」の3点いずれかがクリアでなければM&Aが選択肢になると指摘。目的と優先順位を整理して交渉に臨み、引退まで3年程度の時間を見ておく必要を示した。高い評価につながるのは、大手のシェア争いがある業界、新規参入が難しい業種、右肩上がりの業績といった環境がある場合だが、財務・組織面の準備も評価される。最後に中村氏は「オーナーは、決済前に周囲に相談できないので、ひとりで決断せねばなりません」と覚悟を促した。