DMM「斬新すぎる新オフィス」に隠された思惑 「外からの期待」で社員の能力を引き上げる

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オフィスのエントランスから一歩入ると、デジタルアートの世界が広がっている!

ゾウやキリン、オオカミ、ヘラジカ、ニホンカモシカに、アフリカツノガエル……。

薄暗い通路、カラフルな花々と光でかたどられた「デジタルアニマル」たちが黒い壁面に映し出され、会議室までの道のりを一緒に歩いて案内してくれる。動物たちに手をかざすと、光や花びらが散り、鳴き声が響く。足元に目をやれば、普段あまり目にしない多種多様な植物が生い茂り、フロア全体にほんのりと緑の香りが漂っている。

テーマパークのような風景が広がるこの空間は、3月9日に本稼働したDMM.comの新オフィスの一角、主に来客時に使用される会議室が並ぶエリアだ。壁面に映し出される動物は26種類、同エリアで生育されている植物は256種類に上る。

「全体のテーマは『森』。オフィスの壁や机は、白色や木目調が当たり前……みたいな先入観を取り払って、あらゆるアイデアを基に作っていった」。新オフィスのプロジェクトを担当したDMM.com取締役の野本巧・チーフクリエイティブオフィサーは、そう胸を張る。

社員数は1年で約5割増

圧巻なのは24階の会議室エリアだ(撮影:尾形文繁)

DMMといえば、アダルト動画配信や通販、FX、英会話、オンラインゲームなどを手掛け、売上高約2000億円を稼ぐネット企業だ。近年ではアフリカ関連事業やものづくりスタートアップ支援などにも多角化を進めている。

グループ企業も含め足元の社員数は2700人と、前年比で5割近く拡大。これまで恵比寿に構えていた本社が手狭になったこともあり、2016年3月に竣工した住友不動産六本木グランドタワーへと移転するに至った。地下2階、地上43階建てのオフィス棟内、23~27階の5フロアを同グループで占有する。

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