LINEニュースが大手メディアを巻き込む狙い

ニュースアプリの弱点を克服できるか

会見で島村武志・上級執行役員は「LINEニュース編集部で編集することに限界を感じ、システムを開放しようと考えた」と説明した。(撮影:今井康一)
国内5800万人のユーザーを抱える巨大サービスのLINEが、メディア戦略を加速させている。2015 年12月に開始した「アカウントメディア プラットフォーム」は、提携する新聞や雑誌などが、LINEに設けた各社の公式アカウントからニュースを配信できるサービスだ。
開始当初は、テレビや新聞、ネットメディアを含めた24のメディアが名を連ね、12月末時点で34メディアに拡大。今後も提携メディアを増やしていく方針だ。ニュース部門を統括する島村武志上級執行役員(コマース・メディア担当)に、新サービスの狙いを聞いた。

 

――これまでも、メッセンジャーアプリや専用アプリで、提携するメディアから提供を受けた記事をまとめた「LINE NEWS」を配信してきた。今回、新たにメディアがニュースを自前で配信できるようにした理由は。

LINEニュースはメッセージアプリ内でのサービス展開を強化している

どのニュースを重要だと捉え、より前面に押し出して配信するかという判断や価値基準はメディアごとに違っていて、各メディアの価値にも直結している。ただ、それはわれわれが自ら編集に携わるLINEニュースの形では提供できない要素で、ほかのニュースアプリでもそうだ。

今回、ニュース配信のプラットフォームを開放し、独自の切り口を出してもらうことで、メディアが本来持つ価値を発揮できるようになる。同時にユーザーは多様な意見に触れる機会を増やすことができる。同じ事象を扱っても、記事の切り口やトーンはメディアごとに異なるので、見比べてほしい。

複数のメディアを比較して考えることは重要なはずだが、ポータルサイトやアプリでニュースに触れる人が増えた結果、そうした観点が世の中全体で希薄になっていたと思う。

中高年層の購読にも期待

――LINEニュースの読者には若い世代のユーザーが多い。より年齢が高いユーザーに、LINE内でニュースを読んでもらえるようになる期待は?

もちろん、大きい。LINEニュースはもともと、普段ニュースを見ない人にも関心を持ってもらおうとするサービスで、「やさしいニュース」がテーマだ。

プッシュ通知で送られる見出しをパッと見て、大まかな内容をつかむ。“読む”よりも“見る”のに近い使い方も想定している。本文も親しみやすいように、ですます調に書き換えている。当然、政治や経済のもっと堅いニュースを求めていて、物足りないと感じるユーザーも多い。

新聞のアカウントなら読んでみようと考えるような、中高年層のユーザーもLINEでニュースを読むようになってほしい。

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