「おせち騒動」から1年半、グルーポン・米本社グローバル事業責任者にテコ入れ戦略を聞く

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--グルーポンのビジネスは、従来のBtoCから、BtoBのビジネスに転換するのか。

必ずしもそう表現する必要はないが、よい指摘だ。店舗への付加価値向上に注力することにより、消費者によりよいサービスを提供できる。

これだけ急成長してこれたのも、すべての関係者とウィン・ウィンの関係を構築できたからだ。店舗は多くのユーザーを獲得し、消費者は1円当たりの価値をより多く得ることができた。店舗のオペレーティング支援を強化することで、このサイクルをより潤滑にしていきたい。

--店舗側としては、オンライン空間からリアルな購買に結びつける「O2O」(オンライン・ツー・オフライン)に関心がある。グルーポンだからこそできる「O2O」とは何なのか。

複数のものを同時に提供できる、という点だ。新規顧客の開拓、稼働率の向上、顧客のリピーター化を同時に訴求できるサービスは、グルーポンしか存在しない。

--12年3月には、競合のリクルート「ポンパレ」に販売金額のシェアを奪われた。彼らをどう見ているか。

私が理解しているかぎり、リクルートは非常にいい会社だ。競合としても、いい相手だと思っている。スポーツと同じように、いいライバルがいれば、うまくなる。
 
 お互い切磋琢磨して成長すればいい。競合との比較について明言は避けたいが、1つ明確にあるのが、過去のビジネスの歴史をひもといてみても、あるものを守りつつ成長するというのは非常に難しい。グルーポンは紙媒体を保有しておらず、ネットサービスという1つの方向に邁進できるので、それがリクルートと比べた強みになっている。

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