楽天が電子書籍「コボ」を国内で開始、端末価格7980円で急拡大を目指す

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電子書籍ビジネスに対しては、これまでも家電メーカーを中心にさまざまな取り組みが行われてきたが、すべて大失敗に終わってきた。楽天自身、昨年、パナソニック製の専用端末などを使った電子書籍事業「ラブー」を地味に立ち上げているが、鳴かず飛ばずで推移(今後はコボに統合する方針)。現状、日本では、従来型携帯電話向けのコミックやアダルト以外では、電子書籍はほとんど普及していない。

端末価格の高さや、使い勝手の悪さ、そして何よりコンテンツの不足が、電子書籍市場の立ち上がりを阻んできた。楽天では、低価格をウリに海外で一定のシェアを持つコボを日本語環境に対応させ、さらに過去、ハードウエアメーカー中心の取り組みで苦戦してきた品揃えの充実も、ネット最大手としての「流通事業者」の強みで乗り越える考えだ。
 
 「コボ限定先行配信コンテンツも用意する」(三木谷社長)など目玉商品も用意するが、スタート当初は品揃えも限られそうだ。楽天の動きをにらみ、最大のライバルであるアマゾンも先日、ついにキンドルの日本進出をアナウンスした。コボの成功には、いち早いコンテンツの充実が不可欠だ。

(東洋経済オンライン)

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