星野リゾートがトマムを中国系に売った理由

独占!星野佳路代表に直撃インタビュー(上)

「実家の軽井沢だって売却した。トマムの売却はなんら特別なことではない」と語る星野佳路氏(撮影:梅谷秀司)
国内各地で高級旅館やホテルを展開し、老舗旅館の再生実績も多い星野リゾート。11月11日、同社は2005年から全面的に再生を手掛ける、「星野リゾート トマム」(北海道占冠〈しむかっぷ〉村)の所有者が変わると発表した。
トマムの運営は従来通り星野リゾートが継続するが、12月1日から中国のコングロマリットのフォースングループ(復星集団)傘下の企業が所有者となる。
北海道のニセコなど、全国各地で中国系企業がホテルや旅館を買い漁るイメージが先行していることもあり、トマムの件は話題を集めた。なぜ相手が中国企業なのか。狙いは何か。星野佳路代表が真意を語った。

トマム再生には10~15年の時間がかかる

──トマムを売却する理由は?

1991年に、僕が星野リゾートの社長になったときから、星野リゾートは「運営会社になるんだ」ということを掲げてやってきた。基本的には(不動産や建物の)「所有」と、ホテルや旅館の「運営」を分離する方針だ。

もともと「星野リゾート トマム」は米国系ファンドのグローブが80%を所有しており、星野リゾートは20%しか持っていなかった。われわれはこの10年間、トマムの運営をやってきたし、これからも運営を続けていく。

「星野リゾート トマム」は全28のスキーコース、東京ドーム123個分の広大な敷地を持つ

トマムは巨大なリゾート施設で再生には10〜15年かかる。

僕が提案している改善策は右から左までたくさんあるが、再生の初期段階では短期的に収益をあげる施策を優先してきた。

2006年にグローブと組んでから、再生の第1ステージとして、スキーリフトを掛け替えたり、雲海がよく見える「雲海テラス」を設けるなど、短期的に収益を出すための投資をしてきた。おかげで安定収益をだすところまできている。

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