つくばエリアの潜在力 TX開業10年ますます快調

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つくばエクスプレス(TX)が開業してちょうど10年が経つ。都心からのアクセスが飛躍的によくなったことを背景に、沿線のつくば市、つくばみらい市、守谷市が目覚ましい発展を遂げている。圏央道の全線開通、G7の科学技術大臣会合などのビッグイベントを契機に、つくばエリアはさらなる進化を遂げようとしている。
上写真:国土地理院の空中写真(2005年撮影)

つくばエリアでは10年間で人口10%増

つくばエクスプレス(TX)が開業したのは2005年8月。1都3県を走る高速鉄道として、東京(秋葉原)―つくば間58・3キロを最高速度130キロで結ぶ。かつて、公共交通機関でつくばから都内に出ようとすると、関東鉄道常総線とJR常磐線を乗り継ぐか、バスを利用するしかなかったが、TXの開業によって都心が一気に近くなった。

逆もまたしかり。
「想像していた以上に近い」
初めてTXを利用して茨城県を訪れた人の多くがそう言う。東京(秋葉原)―つくば間は「快速」で45分。小旅行気分で雑誌を片手に秋葉原から乗車したら、1冊読み終える前につくばに到着してしまう。もはや小旅行とは言えない近さになった。

しかも「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法(宅鉄法)」に基づきTXの整備と沿線地域の開発が同時に進められてきたために、沿線の開発も一気に進んだ。駅近くの商業施設は多くの人でにぎわい、キレイに整備された住宅地は幸せそうな家族が暮らす。TX開業前のつくばしか知らない人が今、この地域を訪れたらその様変わりぶりに驚くだろう。

人口は今でも増え続けている。つくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷3市)の人口はこの10年間で10%以上も増加している。少子高齢化が進み、人口が減少している自治体の方がはるかに多い中で、10%も増えているケースは全国でも極めて珍しい。TXの乗客数も伸び続け、開業当初(2005年度)は1日当たり約15万人だったのが、2014年度は約33万人と、2倍以上となっている。

だが、都内へのアクセスが良くなっただけでこれほど人口が増えるだろうか。

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