東洋経済オンラインとは

戦略とマーケティングのレベルを上げる!
市場・事業データをインテリジェンスに活かす機械学習

  • 制作:東洋経済企画広告制作チーム
クラウド化で利用しやすくなった「機械学習(マシンラーニング)」によるビッグデータ分析を考える「東洋経済経営フォーラム ビッグデータ・アナリティクス2015」が10月、東京・千代田区で開かれた。データ分析を手掛ける専門家やサービス提供企業の担当者が、機械学習の活用方法などを説明した。

主催:東洋経済新報社
特別協賛:日本マイクロソフト

【基調講演】
直感とビッグデータによる意思決定
~インダストリ4.0時代におけるビッグデータ経営~

プライスウォーター ハウスクーパース(PwC)
アナリティクスセンター
データサイエンティスト
シニアマネージャー
勝山公雄

PwCの勝山公雄氏は、データ分析を活用した意思決定の迅速化・高度化という企業経営の流れを指摘。ビッグデータをうまく活用するには「型を学んで自分たちにあったやり方を作り上げることが大切」と述べた。型として、現状を理解して投資効果などの価値(V:Value)を創造、業務プロセス(P : Process)に分析を組み込む、データ分析チームの組織(O:Organization)づくり、テクノロジー(T:Technology)の導入の4要素で構成されるVPOTフレームワークを紹介。ハードルが高いと見られがちなビッグデータ分析について、最初から十分なデータをそろえ、高度な分析を目指すのではなく「今あるデータと、可能な分析手法を試すところから始めればいいでしょう」と語り、インダストリー4.0で注目されるIoT(モノのインターネット)が広げるビッグデータを活用した経営スタイルの可能性を訴えた。

【特別協賛講演】
Microsoftのビッグデータ民主化に向けた取り組み

日本マイクロソフト
クラウド&エンタープライズ ビジネス本部
エグゼクティブプロダクトマネージャー
大谷 健

マイクロソフトが整備する世界最大規模のクラウドインフラ「Azure(アジュール)」は、多様なプラットフォームサービスの充実度で競争優位を築いている。中でも約25年にわたり取り組んできた、データから将来予測する機械学習や、画像・音声・テキストを認識する深層学習(ディープラーニング)のテクノロジーで先行。クラウド上で提供する分析ツール「マシンラーニング」では、ユーザーはあらかじめ備わっている最新分析アルゴリズムを使って、より容易にモデルを構築できるようにした。さらに2015年9月には、深層学習も含めたビッグデータ分析パッケージ「コルタナ・アナリティクス・スイート」をリリース。同社の大谷健氏は「専門家が必要だった機械学習の技術的、経済的な障壁を下げ、ビッグデータの民主化につながります」と、その意義を強調した。

【事例講演Ⅰ】
過去300事例から学ぶ、
成果にフォーカスしたビッグデータ活用
~データ活用のPDCA促進のポイント~

アイズファクトリー
取締役CAO
筒井直人

データ分析から有用なパターンを発見するデータマイニング(分析)のソリューションを提供するアイズファクトリーの筒井直人氏は、ビジネス理解・データ理解・データ準備・モデル構築・評価・展開の六つのフェーズを定めた「CRISP-DM」と呼ばれるデータマイニング・プロジェクトのプロセスモデルを紹介。「手元にあるデータで何ができるかではなく、まずビジネスの理解から始め、売り上げアップ・顧客増のために、ダイレクトメールの効率を上げるといった目標を明確にすべき」と指摘した。また、従来は専門家と高度なツールが必要だったデータ準備・モデル構築に対して、同社は、データのオートクレンジング機能などを搭載した解析プラットフォーム「bodais」を提供。「解析作業の敷居が下がり、気軽にデータ活用を始められるようになりました」と語った。

【事例講演Ⅱ】
BtoBマーケティングの課題と機械学習による解決

テクノスデータサイエンス・マーケティング
執行役員常務
博士(理学)
池田拓史

データサイエンティスト集団、テクノスデータサイエンス・マーケティングの池田拓史氏は、B2Bマーケティングに科学的視点を適用。顧客企業・営業担当・提供商材の間にある、顧客企業契約に結びつけるマーケティング、営業担当のリソース配分、提供商材の需要予測など、さまざまな課題を摘出して「機械学習は、あらゆる課題の解決に使えます」と語った。機械学習の活用の仕方の注意点として「人間には認知バイアスがあるので、人が理解できるルールを抽出しようとせず、なるべく自動化することが成功の近道」と指摘。Azureのマシンラーニング・ツールについては、機械学習の初期コストを大幅に下げ、複雑なインターフェース設計なしにシステム実装が可能なWeb APIの特徴を説明。「ビジネスにビッグデータ・アナリティクスを生かせる環境が整った」と述べた。

【事例講演Ⅲ】
事例に見る分析とクラウドの親和性と今後の可能性

ブレインパッド
ソリューション本部 プロダクトサービス部 部長
熊谷誠一

ブレインパッドの熊谷誠一氏は、現状分析の環境構築について、機能・コストなどの面に優れるマイクロソフトSQL ServerとPower BIの仮想マシンをAzure上に構築した事例を紹介。柔軟な拡張性や構築期間の短さから、クラウドでの環境構築を推奨した。同社は、現状・予測分析のほか、一定の制約条件下で企業の収益(あるいはコスト)を最大化(あるいは最小化)する解を算出する数理計画・最適化をコアテクノロジーとして、主にマーケティング支援を行っている。放送枠と広告番組の組み合わせの最適化事例を説明した熊谷氏は「今後は、分析だけにとどまらず、分析を組み込んだ業務アプリケーションの開発もセットで行ない、効果を出す動きが強まるでしょう」と指摘。従来は懐疑的に見られることもあった分析が「本当の意味で、売り上げ・コスト改善に利用される時代が到来しました」と語った。

【事例講演IV】
マーケティングプラットフォームとしてのLINE

LINE
コーポレートビジネス グループマネージャー
林 祐太郎

LINEの林祐太郎氏は「高度な解析で、どんな情報を、どのタイミングで届ければ効果的かわかるようになりましたが、何を使ってそれを生活者に届けるかも重要です」と、情報チャネルとしてのLINEの特徴を説明した。「LINEが企業などに提供するLINE公式アカウントは、迷惑メールに分類されて開封されないことが多いeメールなどの、より有効な代替として働きます」。また、LINE ビジネスコネクトは、クラウド型CRM(顧客管理)システムとも連携し、企業の持つ顧客データベースとひもづけることで、性別や年齢等に応じた情報発信も可能にした。クラウドに吸い上げた自分の車の情報をLINE上の対話形式で取得できるサービスや、AIとの連携に触れた林氏は「IoTの進化の中で、LINEはリモコンの役割も果たせると思います」と語った。