値下げ論議の当て馬?格安スマホの視界不良

大手が値下げすれば、生きる道は消えかねない

昨年春、格安スマホ商戦に一気に火が点いた。写真は昨年5月のビックカメラ店頭の様子(撮影:尾形文繁)

10月19日、総務省は携帯電話料金引き下げを論議する有識者会議の初回会合を行った。

安倍晋三首相の指示による引き下げ論議の背景には、家計に占める支出の割合が右肩上がりになっている現状がある。総務省の家計調査によると、2004年に33万円余りだった月間の総支出が2014年には32万円を割っている一方、携帯電話料金を主体とする通信費は逆に1万3977円から1万7456円へと増加、明確に家計を圧迫しているといえるためだ。

3つのテーマで議論

会議の冒頭、総務省側は「利用実態に合わせた料金体系の導入」「端末代を含めた複雑な販売手法の見直し」「格安スマホサービスの多様化などを通じた競争促進」の3つのテーマを提案。7人の有識者は、こうしたテーマについて年末までに報告書をとりまとめる計画だ。

総務省が示した3番めのテーマにある「格安スマホ」とは、家電量販店や大手スーパーなどがサービスを限定する代わりに割安な料金で提供するスマホのこと。大手通信会社のインフラを借りて展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)が提供するサービスで、端末と格安SIMを組み合わせることで成り立っている。

調査会社のMMD研究所が10月上旬に実施して6128人の回答を得た調査によると、メインで利用する携帯電話のキャリアが格安SIM企業だとしたのは全体の3.9%。 NTTドコモの38.9%やauの32.7%、ソフトバンクの21.2%に比べれば微々たる規模だ。しかし、格安SIM利用の比率が昨年4月には0.4% に過ぎなかったことからすれば、大幅にアップしている。

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