玲子様、直子さんも優子さんもまねるのは難しいですが、あなたが小泉氏の最近の言動が一過性かも知れないとお感じになるときがおありだと仰られたので、この二人の友人を思い出しました。
夫婦それぞれの性格や倫理観、みな違いますので一概にはいえませんが、それは十分にありえます。私がそのように考える根拠が、ほかにもあります。
戦争に正しい戦争がないように、不倫にマシな不倫はありません。しかし、小泉氏と彼女は、職場であなたと顔を合わせる環境でそのような関係になるのは、さらに普通人には考えられない愚行です。
小泉氏が悪いとしても、彼女もたいした人でないことが判ります。そんな人との関係が長続きするなら彼も大した人間ではありません。さらにそのような者たちのために、あなたが身を引く必要は、まったくありません。
幸い、衣食住には心配のない、経済的に十分な生活ができているのですね。そうでしたら育児と仕事で忙しい今こそ時間を作り出して、読書や連続ドラマ、好きな音楽を聴くなどの自分だけの時間を持ちましょう。
彼らのことを考えずに没頭できる趣味の時間を持つのです。その時間が待ち遠しくなる分だけ、彼らのことは頭から離れます。
しばらくは彼らを流行性感冒が治るのを待つように泳がせておき、あなたの心に栄養を流し、彼らのいない世界を広げるのです。大きな不幸を克服した人の話や美しい音楽は、あなたの力になるはずです。
相手の幸せなど、どうでもよくなるまで待つ
そのように過ごしても彼があなたと子供さんのもとに帰って来るよりも前に、あなたがどうしても我慢がならなくなったとします。または彼の成功や幸福など、どうでもいいと感じるようになったとします。離婚はその時に考え始めましょう。いまはまだ、その時ではないようです。
あなたにも非があるなどと、自分を責めないようにね。非のない人などいません。私よりも欠点だらけで私よりも怠け者なのに、私の何倍も、夫から大切にされている人をゴマンと知っています。結婚を誓った人とは、非や欠点もひっくるめてお互いを慈しみ合うのです。今のあなたがた夫婦の問題は、小泉氏のやっていることも居直り方も、完全に彼に非があります。問題を正確に把握し、必要以上に複雑に考えて自分を責めないことです。
それでも彼が目を覚まさず、あなたの気持ちも冷めてきたら？ 彼はそれだけの人間だったのです。ここぞとばかりに数々のあなたへの無礼を思い出し、三下り半を突き付けましょう。その時は私もいっさい、引き留めません。
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