自分の心がザラッとするときは、必ず立ち止まって考えたほうがいい--緒方大助・らでぃっしゅぼーや社長(第6回・最終回)

経営学の先生はたくさんいますが、経営の先生はいませんからね。すばらしいと思う人の話を聞きに行ったり、失敗することでしか鍛えられないのが経営です。僕は昔から、ヤマト運輸(現ヤマトHD)元会長の小倉昌男さんやセコム創業者の飯田亮さんなど、尊敬している経営者には手紙を書いて会いに行きました。

--経営者としていちばん苦しいことは何ですか。

社員にしろ取引先にしろ、それまで一緒にやってきた仲間を切るのがいちばん苦しいと思います。ゼネラル・エレクトリック社の元CEO、ジャック・ウェルチ氏も「経営者にとって人を切るということはいちばんつらい仕事だ、人を切ることを楽しむ人間と人を切れない人間は経営者になるべきではない」と言ってますよね。僕は社員を切ったことはありませんが、役員や取引先を切った経験はありますので本当にそのとおりだなと思います。

--どうやってその苦しさを乗り越えてきたのでしょうか。

人に胸を張って自分の判断を説明できるかどうかということを自分に問いかけます。苦しくても説明できるのであれば乗り越えられます。論理的に説明できるかどうかではなく、胸を張って説明できるかどうか。たとえばオリンパスの経営陣は、論理的に正しい選択をしたと思っているでしょうが、その判断は胸を張れることとは別だったと思うんです。経営者は、つねに人に対して胸を張れないといけません。そのためには、社会的倫理観や自分の倫理観に照らし合わせてみて曇りがないかどうかということを、つねに合わせ鏡のように自己確認していないといけないと思います。

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インテル中興の祖、アンディ・グローブ。数々の英断で、プロセッサー半導体市場で無双の企業を作り上げた。グローブの愛弟子である、インテル全盛期のトップが語る技術経営の神髄。