意外!ソニーのテレビが欧米で復活していた

どん底から這い上がるために何をしたのか

「IFA 2015」でプレゼンをする平井一夫社長

2014年末ぐらいから北米におけるソニー製テレビの売り上げが急伸しているという情報が入りはじめ、当初は戸惑った記憶がある。大型テレビの4K化という流れの中、ソニーがテレビを売りやすい環境にはなっていたものの、当のソニーは高付加価値モデルにフォーカスし、「数より収益性」という方針を打ち出していた。とてもではないが、売り上げ台数が急伸するとは思えない。

ところが1月に全米をカバーする唯一の家電量販専門店であるベストバイに行ってみると、そこには多数のソニー製品が並んでいた。一時はサムスン電子やLGエレクトロニクスなどの韓国勢に席巻されていた売り場をソニー取り戻したのは、販促予算をベストバイ系列に集中させ、主要350店舗にソニーブランドの「ストア・イン・ストア」を作ったからだった。

ソニーがベストバイで行ったこと

テレビ事業のマーケティングを行うソニービジュアルプロダクツ・TV事業部商品企画部統括部長の長尾和芳氏は次のように勝因を分析する。

「ソニー専用スペースで、画質の良さやサービスとの連動性、各種アプリケーション体験を深く知ることができる場を作った。4K画質の良さ、色再現の良さなどがひと目でわかる。結果、ベストバイにおける4Kテレビのシェアが急伸し、ライバル(サムスン電子)に肉薄できた」

もちろん、どの店舗でも売り上げが伸びるわけではない。そこで、「なぜ売れたのか」という分析を徹底し、店舗に配置する販売応援員とのミーティングを重ね、ソニーテレビが”売れるパターン”を共有していく作業を進めたという。

今さらそんな地道なことをやっているのか、とあきれる声も聞こえてきそうだが、言い換えれば、ソニーはそうしたマーケティング面での施策が、これまでは甘かったのである。

同様の手法によって、米国市場以上に成果を挙げているのがソニーヨーロッパだ。

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