キリン、注力の海外で「3度目の正直」なるか

ミャンマーの買収先はシェア8割の寡占企業

国内シェア8割を誇るミャンマーブルワリーのビール

東南アジア最後のフロンティアと呼ばれるミャンマーで、キリンが勝負に出た。8月19日、キリンホールディングス(HD)は同国のビール最大手、ミャンマーブルワリー(MBL)の株式の55%を約700億円で取得し子会社化すると発表した。

MBLはミャンマーのビール市場で8割のシェアを握るガリバーで、数ある企業の中で納税額が最も多い。経済成長を追い風に、同国のビールの消費量は過去3年間で年率約4割と急拡大している。一方、日本のビール市場は1994年をピークに縮小を続けており、2015年上期(1月~6月)のビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)の消費量は過去最低を記録した。

さらなる成長に不可欠な海外展開

国内市場がズルズルと落ち込む中、ビール会社がさらなる成長を望むうえで、海外展開は必須だ。キリン自身、1998年に豪酒類大手ライオンネイサン(現ライオン)の資本参加を機に、海外M&Aを積極化。海外の事業基盤に位置付けているオーストラリアとブラジルには、これまで1兆円以上投資してきた。

直近の売上高はオーストラリアで4702億円、ブラジルで1799億円となり、海外売上高比率は3割を超える。ただ、ここ数年の収益性は思うように上向いていない。背景には、豪州、ブラジルともに景気が買収当時よりも悪化し、現地の大手企業との競争が激化していることがある。

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