計画と無計画のあいだ 三島邦弘著

計画と無計画のあいだ 三島邦弘著

本の編集者に求められる能力をご存知だろうか。「受けの力」である。書き手という「言葉の魔術師」「人生の達人」が投げ放つ「魔球」、つまり「すごい話」「誰かに絶対に届けないといけない言葉」を、流してしまえばいいものまで含め、「何かがある」と思ってしまう能力だ。出版社を起こそうとするなら、このセンスが欠かせない。

本書の著者が5年前に単身起こした「自由が丘のほがらかな出版社」は、現在7人の陣容で、書店との直取引、手書きの出版便りといった「原点回帰」の営業スタイルで気を吐く。そのエピソードが数々の「受けの力」とともにつづられる。

「出版社を作ろう!」と思いついた途端、目の前に驚くくらい前日と違う光景が広がって、草木はもちろん、空気さえもキラキラと輝いて目に飛び込んできたと、著者は言う。その喜びを疑似体験するだけではなく、自らも起業したくなる、本好きにはたまらない書籍愛に満ちている。

河出書房新社 1575円

  

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
ビジネスマンのための<br>図書館活用術

ネット検索が当たり前の時代。情報力で抜きんでたいのならば、別の情報源も確保したい。オススメは知の集積地、図書館。眠っている知識、アイデアを掘り起こすための技術を紹介。