【産業天気図・医薬品】薬価改定年で「曇り」。毎年改定が決まれば「永久の曇天」か?

今期は2年に1度の薬価改定の年で小雨模様。今回は6.7%(2年前は平均4.2%)と切り下げ幅も大きい。ただ、糖尿病や高血圧など生活習慣病関連の需要は根強く、この分野で有力製品を持つ武田薬品工業<4502.東証>はトップをひた走る。武田は海外売上高比率44%であることも薬価改定の影響が比較的軽くて済む要因。同様にアステラス製薬<4503.東証>やエーザイ<4523.東証>も海外で好調に稼ぐ構造だ。エーザイは認知症薬アリセプトの高シェアを満喫してもいるが、ほかにもテープ型鎮痛消炎剤の久光製薬<4530.東証>、漢方薬のツムラ<4540.東証>、カテーテルのテルモ<4543.東証>など独自分野でシェアが高い企業の収益が好調だ。
 ジェネリック(GE)メーカーには追い風が吹いている。今年も30内外の新規収載品(新発売品)が予定されているほか、4月には処方箋がGE有利に改定された。日医工<4541.大証>や沢井製薬<4555.東証>、東和薬品<4553.東証>など大手GEメーカー中心に収益を積み上げそうだ。
 大衆薬は市場縮小が続き、大正製薬<4535.東証>、エスエス製薬<4537.東証>とも減収減益へ。一方、スキンケア化粧品比率をぐんと高めているロート製薬<4527.東証>の調子がいい。
 来期は薬価改定がなく晴れ間が見える…と言いたいところだが、ここにきて毎年改定案が信憑性を帯びてきた。議論の推移に要注目だ。
【高橋由里記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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