日本人が子どもに「翔」の名をつけたがる理由 社長に「誠」が多いのは偶然ではなかった!

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まず平成の名づけの主流は、音の響きを先に考え、その響きに漢字を当てはめるやり方。流行りの名前は「ユウト」や「ソウタ」という響きで、これに漢字を当てると「悠人」や「颯太」など2文字の名前が多くなる。

TBSテレビ『ナゾ解き!マイネーム』(7月3日よる9時放送)は、100年を超える名前ランキングのデータをはじめ、日本人の名前の秘密を徹底解析。思わず関心する雑学も満載でお届けします

一方、昭和の名づけの主流は、「清く生きてほしいから清(きよし)」「まっすぐ進んでほしいから進(すすむ)」というように、漢字の意味を名前に込めるという方法。これだと必然的に一文字になることが多いのだという。昭和の名前は一目瞭然、親の想いがそこにわかりやすく表現されていたワケだ。

昭和57年にランクインしてから30年以上人気の「翔」

この名前ランキングからは、ほかにもさまざまな興味深い現象を見つけることができる。そのひとつが「翔」という漢字がつく名前。昭和57年に「翔」が10位に初登場して以来、「翔太」「翔平」「大翔(はると)」「陽翔(はると)」「海翔(かいと)」など、「翔」の字がつく名前が30年以上連続ベスト10入り。何度も1位の座に就いている。

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昭和56~平成26年の「生まれ年別名前ランキング」

プロ野球界を見ても、中田翔、大谷翔平、堂林翔太など、総勢21人もの「翔」のつく名前の選手が登録され、一大「翔」グループを形成している。今や大定番となっている漢字、それが「翔」なのだ。

では、なぜここまで「翔」は人気になったのだろうか? 命名研究家の牧野さんによると、昭和50年代に「翔」の字がメディアに度々露出したのが大きな要因だという。

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