外国人がびっくり「日本のお通し」ここがヘンだよ 店側にとってのメリット、トラブル防ぐ対処法

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街場の飲食店であれば、お通しは300~600円、テーブルチャージは500円前後。夜間におけるホテルのバーやラウンジであれば、テーブルチャージは1500~2000円、カバーチャージは2500~3000円程度だ。

アミューズと席料の値段であると考えるのなら、お通しの料金は決して高いとはいえないだろう。

お通しで飲食店の実力を測ることも

ファインダイニングでは、食材の効率性を高めたり、料理人の才能をいかんなく発揮させたりするために、おまかせコースとなっていることが少なくない。このおまかせコースを食べてみることが、その飲食店の実力を測る最適な方法だ。

これと同じように、店側が自由に内容を決められるお通しは、飲食店の実力を測るのにちょうどよい1品。たった数百円のお通しにも真摯に取り組み、満足のいくものに仕上がっていれば、ほかの料理も期待できるに違いない。

店側はお通しの料金をきちんと提示したうえで、訪日観光客を含めた客側は、お通しにどのような1品が提供されるのか、飲食店の腕の見せどころだと思って、楽しんでもらいたい。

東龍 グルメジャーナリスト

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とうりゅう / Toryu

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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