中国で「iPhone↓ファーウェイ↑」になった背景 iPhone 15よりもMate 60 Proがかっこいい!

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ウェドブッシュ証券のアップル・アナリスト、ダニエル・アイブスによると、中国では2億1500万台のiPhoneのうち、約1億2500万台の所有者が過去3年間、新しいデバイスにアップグレードしていないという。

アップルは中国での課題に対応している。ティム・クックCEOは中国を訪れ、アップルのサプライヤーを訪問したほか、先週には上海の静安寺近くにオープンしたアップルストアのオープニングセレモニーに出席した。同社はまた、上海に研究開発ラボを拡張するとしている。

しかし、一部の消費者にとっては、アップルの努力は、同社の中国のライバルに対するアメリカ政府による態度によって影が薄くなっている。

上海の南京東路にあるアップルストアで、不調のiPhone 12の助けを求めてジーニアスバーで待っていたチー・ミャオミャオ(38)は、最近2台目の携帯電話としてファーウェイのMate 60 Proを購入したと語った。

ファーウェイCFOである孟晩舟が2018年、ファーウェイのイランでの事業について銀行を欺いたとして非難したアメリカの要請でカナダ当局に逮捕された後、彼女はファーウェイの購入を考えるようになったという。孟の拘束は、多くの人が彼女を人質と見なした中国でファーウェイ支持につながったのだ。

「ファーウェイは私たち自身のブランドであり、この政治的事件のために、私たち中国人は団結すべきだと思う」とチーは語った。

2階のアップルの売り場では、リー・ビン(23)と2人の友人が最新のiPhoneモデルについて議論していた。ファーウェイとアップルの品質はほぼ同等だとリーは言った。

「私はiPhoneに切り替えるかもしれない」とリーは語る。「私が将来金持ちになったときだけど」。

(執筆:Meaghan Tobin記者, Alexandra Stevenson記者 and Tripp Mickle記者)

(C)2024 The New York Times 

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