どうして「がん」も「かに座」もcancerなのか? ラテン語で学ぶ12星座の雑学、あなたの星座は?

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ふたご座「Gemini」

「ふたご座」のGeminiはラテン語gemini「双子の人たち」が元で、双子を表すので複数形になっています。この双子の名前はカストルとポッルークスといい、ギリシャ神話のゼウスとレーダの間に生まれた双子です。

「がん」も「かに座」もcancerなのはなぜ?

かに座「Cancer」

次に来るのは「かに座」のCancerです。英語のcancer「がん」の語源になっており、腫瘍とそれを取り囲む数々の血管がカニのように見えたからだと考えられています。

しし座「Leo」

今度は「しし座」のLeoです。ラテン語のleo「ライオン」が元になっています。leoは英語lion「ライオン」の語源でもあり、タンポポを指す英語dandelionも成り立ちは「ライオンの歯」です(葉っぱの形がそのように見えたことから)。また、アフリカにある国「シエラレオネ(Sierra Leone)」も国名の成り立ちは「ライオンの山」です。

おとめ座「Virgo」

次は「おとめ座」のVirgoです。ラテン語のvirgo「おとめ」が元で、virgoは同じ意味の英語virginの語源にもなっています。ちなみに、おとめは古典ギリシャ語でparthénosと言い、「パルテノン神殿」の由来もこのparthénosです。

また、おとめ座で一番明るい「スピカ」という星は「麦の穂」という意味のラテン語spicaが元です。このspicaは靴の裏などに付けることがある「スパイク(spike)」と同じ語源です。確かに麦の穂先もスパイクも、どちらも尖っています。

てんびん座「Libra」

続いて「てんびん座」を指すLibraです。ラテン語のlibra「てんびん」から変わっていません。このlibraという単語は、あまり知られていませんが実はイギリスの通貨に関係しています。実は「ポンド」を表す記号£はlibraの頭文字のエルが元になっています。

ラテン語のlibraは「てんびん」を指すとともに、重さの単位でもありました。「ポンド」の方の語源はラテン語のpondo「ポンド」で、pondoの元はpondus「重さ」です。ラテン語のpondo「ポンド」はlibra pondo「重さにおいて~リーブラ」のlibraが省略された形です。

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