いい意味での「朝令暮改型リーダー」は何が違う? 「一貫性がない」と「柔軟性がある」に分かれる訳

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ここまで述べてきたことは「Whyの一貫性」と「Whatの一貫性」の違いと言ってもよいでしょう。

「Whyの一貫性」は「軸がぶれない人」として歓迎されますが、状況が変化しているのに行動を変えない「Whatの一貫性」は「単なる頑固者」として煙たがられることになります。

ちなみに人によっては「Whoの一貫性」を重視する人(「あの人が言うことは何でも信用できるよ」)もいれば、「Whenの一貫性」を重視する人(状況が許せば何でもOK)もいます。

「一貫性」とは何か

私たちはよく「あの人の言うことは一貫性がある(ない)」などという表現を使うことがありますが、実は一貫性がないと思われている人も、本人からすれば何らかの一貫性が必ずあったりするものです。その一貫性の対象がWhyなのか、Whatなのか、はたまたWhoなのかによって、他人から見た場合には「一貫性がない」と見られたりするのです。

さて、あなたは今までどんな一貫性のことを「一貫性」と呼んでいたでしょうか?

次は新しい商品やサービスの企画や開発という場面での「お客様の声」についてのWhatとWhyとの比較を考えてみましょう。

昔から言い古されていることですが、いい商品を作るためには「お客様の声を聞け」ということがよく言われます。ところがこれもWhat型とWhy型では180度スタンスが異なるのです。

新しい商品を開発する上で何と言っても一番重要なのは顧客ニーズであることは間違いないでしょう。もちろんそれを実現するための技術やイノベーションというものの重要性は大きいですが、それらはあくまでも「それによって解決できる潜在的な顧客ニーズが存在する」ということが大前提となります。

ここで言う顧客ニーズというのも、直接目に見えるカタチになっている「顕在ニーズ」(What)と目に見えない「潜在ニーズ」(Why)の2通りがあります。

ここで、どうやってそれらの顧客ニーズをあぶり出すかというところで、What型の発想とWhy型の発想の2通りが存在します。

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