フォートナイトに「和歌山の観光地」実現の舞台裏 観光資源豊富も交通不便、どう魅力伝えるか

拡大
縮小

豊田氏は「まずは何かしらの発信源になることが大事。マスではなく、コアへアプローチし、そこから広げていくことを目指します」と第1弾イベントの手応えに笑顔を見せる。

「eスポーツ」領域でのポテンシャルの高さが示されるのは、これからが本番になりそうだ。地域振興のひとつの金脈になりそうな予感もある。

ECショップやVR観光も展開予定

そして、その先は「ECショップ」と「VR観光」を加えた3つを軸とし、和歌山城下町の事業者を巻き込んで、VR・メタバース領域の事業を拡大。30億円の新規経済市場の創出を目指す。

一方、現在のメタバース和歌山実行委員会は、ユタカ交通が中心になり、自治体や南海電鉄など一部地域の企業の後援や協賛を得て活動するローカルな動きになる。この先に目指すのは、行政やトップ企業を含めた産業界、観光業界などを巻き込むオール和歌山だ。

ローカルから賛同者の輪は少しずつ広がっている。eスポーツの実績が出はじめたことで、さらに加速していくことが期待される。地域振興のメタバース活用の成功事例のひとつになっていきそうだ。

武井 保之 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT