P&G出身の若者2人が超大企業の頂点を極めた意味 それは生まれつきの「才能」があったからなのか

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
拡大
縮小

この二人の若者をここで取り上げた理由はたった一つ、一人はジェフリー・イメルトであり、もう一人はスティーブン・アンソニー・バルマーだからだ。50歳になる前に、二人は世界でももっとも重要な企業であるゼネラル・エレクトリック(GE)とマイクロソフトのCEOにそれぞれ就任し、企業社会の頂点を極めている。良識のある人が彼らの新入社員時代の様子を見ていたとしても、おそらく誰も二人の今日の成功を想像できなかっただろう。

これを聞けば、ではいったいどうやって彼らが今日の地位を手に入れたのかと、誰もが問いたくなるだろう。

それは生まれつきの「才能」だったのか? 

もしそうならば、22歳になっても片鱗を見せることのなかった不思議な才能ということになる。

それでは「知能」なのか。彼らはたしかに優秀だ。しかし同期や他の多くの優秀な者たちと比べ、際立って優秀であったという証拠はない。とてつもない努力をしたのだろうか。もちろん、ある程度までそうした努力はしただろう。

しかし、何らかの理由があったからこそ、彼らはビジネス界最高のポジションまで上り詰めることができたはずだ。そして、その理由はおそらくもっとも大きな謎なのである。それがわかればイメルトやバルマーの例に当てはめられるだけではなく、我々のまわりの人間や我々自身にも応用することができる。

もしその特定の何かが我々の常識を超えたものであれば、いったいそれは何なのだろうか。

群を抜いた業績は誰にでも手に入る

友人、親戚、同僚、あるいはお店やパーティで出会う人々を見てみよう。我々はどのように日々を過ごしているだろうか。多くは働き、スポーツ、音楽、趣味、ボランティア活動など、その他数々の活動に携わっている。我々は自ら取り組んでいることをどれだけうまく行っているだろうか。

次ページ問題なくやっていても、なぜ偉業を達成できないのか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT