紙の社史は古い?「電子社史」の最前線

こんなところにも電子化の波

社史にも電子化の波が来ている(写真 : Ushico / PIXTA)

書籍の電子化が進みつつある時代です。社史はどうでしょう。神奈川県立川崎図書館に寄贈された社史で、DVDやCD-ROMのような電子媒体のかたちになっている件数は1割程度です。しかも大半は書籍の付録という扱いです。ここ数年、数値的に大きな変化は感じません。(たとえば当館刊行の社史室情報紙「社楽」15号をご覧ください)。

現在、私は2014年に刊行された当館所蔵の社史を展示する「社史フェア2015」というイベントの準備をしています。簡単な説明文を付けているので、電子媒体にも目を通しています。そこで今回は、2014年刊行の社史の電子媒体には、どんなコンテンツが収録されているのかを取りあげます。

PDF化した社史

まず最も多いのは、書籍をそのままPDF等に置き換えて電子媒体にしたものです。面白味はないのですが、いろいろなキーワードで検索できる利点があります。

『日生劇場の五十年』は2冊組の書籍です。415ページに及ぶ書籍「全記録」には、過去の演目や公演の出演者、照明や舞台の担当者からチケットの値段まで、膨大な情報が記録されています。同書には付けられたDVDには「全記録」の内容が電子ブックのかたちで収録されています。キーワードによる検索が可能なので、たとえば、「越路吹雪さんのリサイタルでギターを弾いていたのは誰だっけ」「赤毛のアンのミュージカルでは誰がマリラを演じてきたのかな」などを検索することができます。調査・研究の際にも役に立つでしょう。

当該の年史だけでなく、過去に刊行してきた年史をまとめて収録しているものも時折、目にします。

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