「仕事で成功するのはプロか天才か?」意外な結論 つんく♂がたどり着いた「独自の天才vs凡人論」

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つんく♂:このトライアングルは、長い時間をかけて、もがき続けながら、自分の頭の中で組み立てたものです。凡人の自分を救うための道筋でもあるような気がしています。

凡人は天才に勝てないが、プロは天才に勝てる

:すごく斬新な考え方です。

つんく♂さんの本のタイトルにもある「凡人」は、ここでいう「アマチュア」ですよね。普通は「天才」と「凡人」という二項対立で考えて、凡人は天才にかなうはずがないという結論になる。

そこで、どうしたら天才になれるかではなく、そこにプロという新しい概念をつくり出すことで、天才になれる・なれないかという話ではない次元に高めている。

AかBではなく、Cだという、ヘーゲルのいうところのアウフヘーベン(止揚:矛盾や対立を高い次元に引き上げ、調整・統一すること)ですよね。

つんく♂
1992年に「シャ乱Q」でメジャーデビューしミリオンセラーを記録。その後は「モーニング娘。」をプロデュースし大ヒット。代表曲『LOVEマシーン』は176万枚以上のセールスを記録。国民的エンターテインメントプロデューサーとして幅広く活躍中(撮影:尾形文繁)

このモデルは多くの人を勇気づけてくれるし、これを編み出したつんく♂さんって、やっぱりすごい超一流の人だと感じたんです。

だからこそ、あれだけヒットを飛ばして、いつの時代も多くの人の心をつかみ続けられるんだなというのが、理解できたような気がしました。

つんく♂凡人が天才に勝てる道があるとしたら、「本物のプロ」になるしかない。ビジネスの世界では、天才はプロに勝てません。

次ページでは、「天才」とはいったい何か?
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