晩婚子なし夫婦が「不人気の老猫」を迎えた理由 中高年でもペットと暮らすことを諦めない方法

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2021年の春に先代の愛猫を病気で失い、新しい子のお迎えを決めたときに、私たちはあえて子猫を選びませんでした。

その理由は私たちの年齢に起因するものでした。そのときの、私たち夫婦の会話はこんな感じ。

私「今度お迎えする猫は、大人の猫にしようと思うねん」

夫「それはなんで?」

私「猫の寿命が20年としたら、子猫をお迎えしたら20年後は私ら65歳と80歳やん? 」

夫「80歳かぁ……たしかに、最期まで面倒みられるかわからんねぇ」

私「飼うからには命に責任持たないとやん?」

夫「僕たちは子どももいないし、親戚付き合いとかもあんまないし、もしものことがあっても、引き取り手を探すのは難しそうだしねぇ……」

私「現時点ですら預かってもらえる先が浮かばんのに、10年後とか20年後に見つかるわけないもんな」

夫「猫さんに、いまわのきわに『幸せだった』って思ってもらえるようにがんばろう!」

という訳で、一緒に暮らしはじめる前に、一緒の暮らしが終わるときのイメージまで描いてから、お迎えを決めたのでした。

引くて数多の子猫なら、うちじゃなくても幸せになれる

歯槽膿漏が悪化してほっぺに穴が開きました。手術して通常の食事もできるようになりましたが、あいかわらず偏食です。でもそこもチャームポイント(筆者撮影)

また、わが家は狭いうえに、犬の預かりボランティアもしているため、飼える猫の数は1匹だけというのも、モコを選んだ理由の1つ。

子猫は人気があるので、うちの子にならなくても誰かの家で幸せになれそうな気がするし、1匹しか選べないなら、あえて子猫である必要もないかなと思ったのです。

都営住宅の自転車置き場にキャリーに詰め込まれて放置されていたモコは、保護された時点で老猫だったため、引き取り手がなかなか見つからず、長らくサイトに掲載され続けていたとのこと。

「行くとこないなら、うちくる?」っていう感じでわが家にやってきたのでした。

次ページボロボロだったモコさん、今では平和を満喫しています
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