「怒りを相手にぶつける」人が見えていない大問題 「忘れたふりをする」のも大事な気くばりの1つ

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私がホテルのフロントで働いていたときのことです。当時のT総支配人の笑顔が素敵でした。見た目もダンディな、いかにもシティホテルの総支配人風のおじさまでした。

ゲスト、社員問わずに目が合うと必ず素敵な笑顔で会釈していました。いまから思うと完全に職業スマイルだったと思うのですが、たちどころに相手をファンにしていたのはさすがでした。

私は、よいと思うことはなんでもまねすることをモットーにしていたので、さっそくまねしてみました。T総支配人ほどの笑顔にはなりませんでしたが、効果はてきめん。初対面の人とのコミュニケーションが弾むようになりました。表情のパワーを実感した瞬間でした。

いかに短く意図を伝えるか

相手に自分のメッセージを伝えることも気くばりを考えるうえで、とても重要な機能になります。最近ではテレワークが増え、メールやチャットなどテキストでの伝達の仕方、スキルがいままで以上に求められます。

ポイントは、いかに短く自分の意図を伝えるかということに尽きます。

たくさんのことを伝えて、理解してもらうのではなく、いかに短く話すか、書くか。付属させる資料もいかに少ない量で相手にメッセージを正確に伝えるかが重要です。

そのためには、頭の中が整理されていないと、短く話す、短く書く、ことはできません。それを意識しておこなうことが「伝えるうえでの気くばり」ということになります。

あなたが一番言いたいメッセージはあと回しで、周辺的な事柄から話す、書く。何が言いたいのか、なかなか出てこない。そういう話し方、書き方が親切であり、ていねいだと勘違いしている人が多いように思います。

これは会議における発言でも、プレゼンテーションをするときでも当てはまることですが、メッセージの主旨がわかりにくくなるということは、いくら親切・ていねいな説明であっても相手にとっては苦痛、時間の無駄でしかありません。

相手に苦痛を与え、相手の時間を奪ってしまったら、これでは気くばりにはなりません。単なる自己満足にしかならないわけですから。

「伝え方」を意識したメッセージを意識して発していきましょう。

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