東大生と芸人考案「離島の小学校で授業」その狙い 都市部と地方の教育格差是正もアプローチ

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人気番組『プレバト!!』でプロ並みの俳句を読むことで注目されているフルーツポンチ・村上健志は国語を担当。俳句の作り方を子どもたちに伝授したあと、学校内を散策し子どもたちのそれぞれの発見を俳句にした。英語を担当したのは元外資系CAのCRAZY COCO。子どもたちは実践的な英語の発音や、コミュニケーションのコツなどを楽しく学んだ。

吉本興業 東大
フルーツポンチ・村上の俳句の授業の終わりに子どもたちと記念撮影。エルフの2人もサポートで入った(写真:吉本興業提供)

名門・仙台育英高校サッカー部で10番を背負っていたパンサー・尾形貴弘は体育の授業を担当した。芸人、東大生も参加した2クラス対抗サッカー試合を行い、それぞれのチームが一致団結。熱い真剣勝負になった。

これら芸人たちの授業に加え、子どもたちに人気のエルフの2人が全授業のサポート役として参加。各教室で子どもたちの目線にあわせて声をかけながら、一緒に授業を受ける側にもなって、子どもたちの学びをフォローした。

どの授業も基本的には子どもたちに考えさせて発表させるスタイルで、先生となった芸人たちは子どもたちの発言をフォローしながら、合いの手を入れるなど、つねに笑いを交えていた。

最初は恥ずかしがって、控えめだった子どもたちが、しだいに自信を持って発言していく様子が見られ、教室からはにぎやかな笑い声と、積極的に手を挙げる元気な声が響いた。

周防大島町の狙いと抱える課題

今回のプロジェクトを受け入れた周防大島町には、どのような狙いがあったのか。

学校教育だけでなく、子どもたちの生きる力の育成にも注力する同町では、これまでにも地元の有識者などが教壇に立つ授業を取り入れてきた。また、児童数が少ない各小学校の授業だけでは、子どもたちの発想の広がりに限界があるとし、学校同士の合同授業である集合学習も行っている。ふだんとは異なる視点を取り入れることに注力し、子どもたちが多様な考えを持つ力を養うことを重視してきた。

周防大島町・町長の藤本淨孝氏は「エンターテインメントのトップにいる芸人さんと日本の最高学府の東大生による授業を受けることもそうですが、その方々と実際に顔を合わせて同じ時間を共有することが、子どもたちにとって、またとない貴重な経験であり、成長の糧を得る絶好の機会になりました」と語る。

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