留学に匹敵!大人版「はじめてのおつかい」の効果 アウェイな環境で挑戦した経験は一生モノ

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ちなみに番組のサブタイトルに「小さな大冒険」と付いていますが、これこそが「少しのストレッチ」につながります。

先日、子供の留学相談に来た49歳の女性にこの話をしたら、「娘の相談に来たはずが、自分は今そういうチャレンジをしているのかと恥ずかしくなりました。子供にさせる前に、私がチャレンジし続けなくては」と語っていました。

そこからお母さんの相談に移りましたが、最後は「会社で役職者として多忙でも、1週間の留学ならできそうだからチャレンジしてみようかしら」と帰っていったのが印象的でした。

日常生活でできる「ストレッチ」

大人こそ日常生活の中に「少しのストレッチ」を入れたいものです。 自分にとっての「はじめてのおつかい」を考えてみてはどうでしょうか。留学である必要はありません。前々からやってみたかった新しい習い事など「今さら」と諦めていないでしょうか?

ちなみに私が合気道の稽古を始めたのは49歳。そして抜刀術と茶道の稽古を始めたのは52歳です。最初はなかなか型が覚えられず「稽古に行くの嫌だな」と思いましたが、その時期を乗り越えて、今ではもっと他の稽古(=チャレンジ)をやってみようかなと考えています。会社や地域のコミュニティで、何かのリーダーに立候補してみるのもいいかもしれません。

「少しのストレッチ」というチャレンジを繰り返していくと、徐々に「何とかするしかない状況で、何とかする力」を身に付けることができます。そうやって大人がチャレンジをしている姿は、間違いなく部下や子供に良い影響を与えるでしょう。

豊田 圭一 株式会社スパイスアップ・ジャパン代表取締役

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とよだ けいいち / Keiichi Toyoda

上智大学を卒業後、清水建設入社。25歳で留学コンサルティング会社を創業、留学・海外インターンシップ事業に従事し、SNS開発や国際通信事業でも起業。現在は、グローバルマインドセットや変革マインドセットを鍛える人材育成会社スパイスアップ・ジャパンを経営。グループ会社を通じシンガポール、タイ、カンボジア、スリランカでも事業を展開。スペインの大学院(IE University)でリーダーシップの修士号取得。神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部の客員教授、NPO留学協会の副理事長、レインボータウンFMのラジオパーソナリティなども務める。著書は『人生を変える単純なスキル』など全19冊。合気道と抜刀術の有段者。個人ブログも。

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