マザーハウスの売れ筋に見た仕事バッグの選び方 コロナ明け後の出勤再開でバッグ選びにも変化

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「秋になっても服装は以前よりカジュアルになったと感じます。例えば、ぱっと見はスーツでも、機能性素材のセットアップ(上下別売り)で足元はスニーカーだったりします。お客さまのご要望を聞きながら、そうした服装にも合うレザーバッグをお勧めしています」

マザーハウス銀座メンズ店の店舗統括責任者・笹井博史氏はこう話す。前職でアパレル業界に18年いた同氏は、バッグとファッションの関係性にもくわしい。

「当社のバッグは現在、レザー(革素材)が9割、残りがブランド立ち上げからこだわって作り続けるジュート(麻素材)です。革も麻も生産地はバングラデシュになります。メンズバッグの一番人気は圧倒的に黒ですが、それ以外の色を求める方もおられます」(同)

筆者が同社を最初に取材したのは15年前のこと。当時は、コーヒー豆やジャガイモを詰める袋として、バングラデシュで生産されるジュートを用いた麻バッグが中心だった。それが現在は革バッグを中心としたメーカーになっている。

マザーハウス
鮮やかな色もあるマザーハウスのレザーバッグ(筆者撮影)

「PCの持ち運び」が一般化

「コロナ前は手持ちのバッグでしたが、コロナ以降の在宅ワークでPC(パソコン)の持ち運びが増えたため、リュックに変えました」

40代の女性はこう話す。女性に目立つのが、手持ちバッグ派→リュック派になったことだ。

会社所有のPCを自宅に持ち出しできるかは、それまで「情報漏洩の視点から禁止」が多かったが、コロナ禍の在宅ワークで多くの会社で解禁された。以前の取材では「コロナ前からデータがクラウド化しており、機密情報の管理が進んだのも大きい」とも聞いた。

マザーハウス
コロナ禍でリュック派となった女性も多い(写真:マザーハウス)

「当店に来られるお客さまでも『ノートパソコンが入り、背負えて、本体が軽い』という商品を求める方が多いです。銀座メンズ店の近くにはレディース向けのマザーハウス店舗がありますが、あえてメンズ店に来られる女性客もいらっしゃいます」(笹井氏)

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