40代以上、健康視点で見る「いい肉」「避けたい肉」 悪玉コレステロールを増やす飽和脂肪酸を気にしたい

拡大
縮小

「男性に人気のホルモンも要注意です。シロと呼ばれる大腸や、ハラミと呼ばれる横隔膜にも飽和脂肪酸が多いです。ひと口食べるとじゅわ~っと脂が出ておいしい肉は、たいてい飽和脂肪酸が多いですね(笑)」(増田医師、以下同)

豚バラ肉ばかりではなく、たまには豚のロースにする、ベーコンをやめてハムにするなど、肉を選ぶ際に少し意識するだけでも違うだろう。

飽和脂肪酸が増えるとLDLコレステロールが増加!(画像:週刊女性PRIME編集部)

数値が高いほうがいいは間違い

コレステロールの数値の話をすると、よく聞くのが「数値が高いほうが長生きできると聞いたのですが……」という意見だ。

「肝臓病やがんなどの死亡率の高い病気や寝たきりになるとコレステロール値が異常に下がることがあります。

そういった特殊な例を考慮しないままデータを分析して、『コレステロール値が低いと死亡率が上がるから、高くていい』と解釈している間違った情報が一部で広まっているようです」

たしかにコレステロールは身体にとって必要な物質だが、増えすぎると血管の壁にたまって動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの発症率が上がることは国内外の研究から明らか。

間違った情報をもとに“寿命を縮める肉”を食べすぎて後悔しても遅い。健康診断で悪玉コレステロールが高いと指摘されている人は特に気をつけたい。

近年、免疫力の研究が進み、いま注目されているのがビタミンB1だ。

腸が免疫機能にとって大事だという話を聞いたことがある人もいると思うが、腸の中には「パイエル板」という免疫力にとって大事な組織があり、それがビタミンB1不足によって小さくなってしまうことが、東京大学などによる最新の研究でわかったのだ。

免疫力は感染症を含め、さまざまな病気を寄せつけないシステムのこと。健康長寿にとって、もっとも大事なもののひとつだ。

免疫力が下がらないように、ビタミンB1を多く含む食材を効率よく食べておきたいが、注意点があるという。

「ビタミンの中には体内にためておけるものとためておけないものがあるのですが、ビタミンB1は残念ながらためておけません。そのため、一度にたくさん食べるのではなく、毎日継続して食べる必要があります」

そう教えてくれたのは管理栄養士の金丸絵里加さん。では、どういった食材に多く含まれるのか。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT