新NISA「老後資金を作りたい世代」はこう使える 初めての投資からライフイベント時の対応まで

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新しいNISAでは非課税で保有できる期間が無期限となるため、どういったタイミングで売却すればよいのか悩んでしまう方もいるでしょう。おすすめの売却タイミングは、結婚、マイホーム購入、自動車の買い替えといったライフイベントなどでお金が必要になったとき、お金を使いたいときです。

新NISAは必要なときに売却でき、機動的に活用できる

基本的には長期的な資産形成にむけて新しいNISAを利用するのがおすすめですが、必要になったときは躊躇せず、売却して使っていくことも大切です。

つぎのグラフは、ライフイベントに応じて柔軟に新しいNISAを活用した場合の投資残高イメージです。

(出所)『新しいNISA かんたん最強のお金づくり』
『新しいNISA かんたん最強のお金づくり』(河出書房新社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

積立投資から始め、6年ほど経過したときにマイホームを購入するため、一部売却しています。その後の数年間は新規の投資をおこなわず、転職時に受け取った退職金で投資を再開。途中、新しいNISA限度額の1800万円に到達したら、新しいNISA口座ではそれ以上投資できません。

その後は子どもの教育費が必要となったため一部売却して使い、子どもの教育費が落ち着いてからは、老後にむけた資産形成を再開しています。

お金は使ってこそのお金です。必要なときは、機動的に活用していきましょう。

横田 健一 ファイナンシャルプランナー、ウェルスペント代表 

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よこた・けんいち

大手証券会社にてデリバティブ商品の開発やトレーディング、フィンテックの企画・調査などを経験後、2018年1月に独立。「フツーの人にフツーの資産形成を!」というコンセプトで情報サイト「資産形成ハンドブック」やYouTube「資産形成ハンドブック」で情報発信しながら、家計相談やライフプラン・シミュレーションを行い、個人の資産形成をサポートしている。東京大学理学部物理学科卒業。同大学院修士課程修了。マンチェスター・ビジネススクール経営学修士(MBA)。著書「新しいNISA かんたん最強のお金づくり」

 

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