今や引く手あまた「あのちゃん」の知られざる一面 テレビやバラエティで活躍、「今年の顔」的存在に

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それまでの彼女は、不登校になり、ひきこもり生活を送っていた。原因はいじめ。それもかなりハードなもので、その結果学校のなかに居場所がなくなり、ひきこもることになったという(『NHKラーニング』2023年7月24日付記事)。

その後学校は辞め、アルバイトを始めた。お金が必要というよりも、「普通に生きられる社会性と居場所」が欲しいというのがその理由だった(『FromAしよ!!』2019年2月14日付記事)。

ゆるめるモ!のオーディションを受けたのは、そんな頃である。いわゆるアイドルには興味がなかったが、「音楽が好きな人」「お笑いが好きな人」という募集要項を見て、それなら大丈夫かと思い、応募した。ただ加入したものの、他のメンバーはアイドル経験者ばかり。慣れないダンスなどには苦労もした(同記事)。

しかし、独特のファッションセンスや言動、そして客席にダイブしたり、絶叫したりするパフォーマンスが評判になり、熱狂的なあのファンが生まれるようになった。

アイドルの世界に詳しいタレントのでか美ちゃんによれば、あのの圧倒的なステージパフォーマンスに影響され、当時アイドルのなかにも容姿やキャラを真似た“あのちゃんみたいな女”が大量発生していた(『人志松本の酒のツマミになる話』フジテレビ系、2023年5月19日放送回)。

また同じくアイドル出身の橋本環奈が“天使”だとすれば、あのは“悪魔”だとも称された。いずれも彼女のカリスマ性を物語るエピソードである。

テレビバラエティで活躍、「今年の顔」的存在に

そんな評判があり、テレビのバラエティ番組への出演も増えだした。これはゆるめるモ!時代のものだが、『ほぼほぼ 〜真夜中のツギクルモノ探し〜』(テレビ東京系、2016年放送開始)でもVTR中に眠ってしまったりする超マイペースながら、MCの山里亮太の強烈なツッコミにも動じない大物ぶりをすでに発揮していた。

そしてゆるめるモ!脱退後の2020年10月には、初の冠番組となる『あのちゃんねる』(テレビ朝日系)が始まる。あののユルさを生かした深夜番組だったが、これから本格的にテレビの世界に羽ばたこうというあのに出川哲朗がリアクション芸の極意を教えるなど、芸能界の先輩がレクチャーする企画が印象的だった。

『水曜日のダウンタウン』(TBSテレビ系)でのある企画も、彼女の存在を世に知らしめた。

まだいまほど有名になっていない頃、あのは『ラヴィット!』(TBSテレビ系)に出演した(2021年10月13日放送回)。『ラヴィット!』といえばお笑い芸人がメインの生番組で、芸人以外の出演者も面白いコメントを求められる。するとあのが芸人も顔負けの切れ味鋭い面白コメントを連発。意外な展開にMCの川島明らを驚嘆させた。

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