帝国ホテルの今期は訪日外国人客等が激減、37年ぶりの大赤字に

帝国ホテルの今期は訪日外国人客等が激減、37年ぶりの大赤字に

帝国ホテルの今2012年3月期は、実に第二次オイルショックに見舞われた1975年3月期以来、37年ぶりの営業赤字に転落する見通しだ。同社は12日、前11年3月期決算を発表したが、今期計画については「震災の影響で合理的な算定が困難」として非開示とした。東洋経済は、年間10億円を大幅に上回る営業赤字幅となると予想する。

1983年に竣工した同社のインペリアルタワーは、高層部の客室のほか、中層部のオフィスと低層部のショップ・レストランが賃貸用となっており、この安定的な収益源ができてからはバブル崩壊後も営業黒字を維持してきた。ただ、今期は、震災の影響が全社売上げの約65%を占める帝国ホテル東京を直撃、ホテル部門が大赤字に転落するため、賃貸不動産でも補いきれない。

会社側によると、帝国ホテル東京では、宿泊客の約5割を占める訪日外国人が震災直後で前年比9割減と激減、その後の需要の戻りは他の産業より遅く、5月のゴールデンウイークを過ぎても同5割減という状況が続いている。また、ビジネス利用が多い日本人宿泊客も目下、5割減で、「4月のホテル稼働率は35%と、帝国ホテル史上最悪の状況」(広報課)という。

外資系の進出が盛んだった東京都心の超高級ホテルは、どこも帝国ホテルのように訪日外国人宿泊客の比率が高く、同様の惨状となっている。帝国ホテルではレストラン部門も回復してきたとはいえ、直近で3割減、法人宴会も不振だ。これらの落ち込み幅はシティホテル系より大きいが、より高級感が強く格式が高い分、自粛ムードの影響が大きいと見られる。

東洋経済では上期(11年4~9月期)の売り上げを2割減と想定している。下期(10月~12年3月期)は回復するものの、原発問題等を忌避する訪日外国人宿泊客の戻りは相対的に遅く、前年同期の売り上げを数%程度は下回ると予想する。

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