タリーズの「650円モーニング」がくれる心の安寧 不思議な居心地の良さがそこにはある

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カウンター前では、グッズのほかに、コーヒー豆の販売もしていました(筆者撮影)

席間はゆとりを持って配置されていて、テーブルサイズも比較的広めになっています。カウンター席にはコンセント。こげ茶の木製のテーブルは、昔ながらの喫茶店よりも少し高め。ノートパソコンを開いたり、手帳を書いたり、作業しやすい高さに設定されているようです。

コワーキングにも向いている「居心地の良さ」

どの店内にも登録不要で利用できるフリーWi-Fiが常設されているうえに、コロナ禍にオープンした店舗はカウンター席に木製の仕切りがあり、勉強机のようなつくりになっている席もあります。

USBもついたコンセント。カウンターテーブルは奥行きもあり、ノートパソコンを開くことを想定してあります(筆者撮影)

朝の店内は上階に勤務しているであろうビジネスマンたちで賑わい、ほとんどの人がスマホもしくはノートパソコンを眺めています。カフェ兼ノマドスペースという雰囲気が漂っています。

コワーキングスペースより、コワーキングしやすい環境が、コーヒー1杯で手に入る。全然高くない、むしろ安いと気がつきました。ほどよくざわついた店内は、かえって集中力が高まり、家にいるより仕事がすすむことも。

フリーWi-Fiの接続画面。速度も速く快適なネット環境を提供してくれます(筆者撮影)

もちろん「個性」や「おしゃれさ」や「安さ」など、独自の色を持たせることも大切ではあるのですが、結局リピートする理由って「居心地の良さ」なのかもなぁと「タリーズ」は気づかせてくれます。「代金を支払ってから1分でアツアツのホットサンドが出てくる」とか「座り心地の良い椅子と、広めのテーブル」とか、実はそういうことが、一番大切なのかもしれません。

編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性があります。また、店舗によってモーニングの値段・内容は異なる場合があります。
チェーン店最強モーニング
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大木奈 ハル子 ブロガー・ライター

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おおきな はるこ / Haruko Ookina

40代のサブカル好き主婦ブロガー・ライター。東京都港区の、狭くて古い(30平米築50年)ボロマンション在住のミニマリストで、夫と猫と同居中。趣味はチェーン店の朝メニュー食べ歩き、特技は節約とDIY。日本聴導犬協会の、子犬預かりボランティア活動中。著書に『台所図鑑』(大和書房)がある。テレビ出演は『THE TIME,』(TBS系)など。『東洋経済オンラインアワード2023 クリエイティブ賞』受賞。アメブロ公式ブロガー。
アメブロ:https://ameblo.jp/1room2live/
朝メニューブログ:https://865.games/
X(旧ツイッター):@tei_nai

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