中央教育審議会(中教審)が初等中等教育分科会に設置し、学校ICT環境の整備やその活用推進のあり方などを検討する「デジタル学習基盤特別委員会」は2023年9月1日、第2回の会議を開催した。2024(令和6)年度GIGA スクール構想・学校 DX 関係の予算概算要求の概要などが示され、議論が行われた。

学校のICT環境整備や活用推進について幅広く議論

デジタル学習基盤特別委員会は東北大学大学院情報科学研究科教授・東京学芸大学大学院教育学研究科教授の堀田龍也氏が委員長を務め、23年4月に発足、5月16日に第1回会議を開催した。

学校ICT環境の整備やその活用推進のあり方やデジタル教材のあり方、教育データの利活用や教育情報セキュリティの推進方策、児童・生徒の情報活用能力の育成・把握のあり方、校務DXの推進方策、教育行政調査の電子化・クラウド化の推進方策などについて幅広く議論していく。

24年度予算概算要求ではネットワーク改善事業も盛り込まれた

1日の会議では文部科学省より2024年度のGIGAスクール構想・学校DX関係予算概算要求の概要が示された。

文部科学省はGIGAスクール構想で整備した端末の更新のため148億円を新規に要求。児童生徒数の3分の2にあたる台数と、予備機としてその5%以内の台数に対し、1台あたり4万5,000円の定額補助を想定している。

また新規事業としてネットワークアセスメント実施促進のため10億円を要求。「1人1台の端末活用」に自治体間格差が顕在化しているが、その要因はネットワークの遅延や不具合にあるとして、学校の通信ネットワーク環境の改善のため、アセスメント(分析・診断)を実施する。

このほか、前年度より予算要求額を増やしたものとして、「GIGAスクール支援センター整備事業」に40億円(前年度10億円)、「GIGAスクールにおける学びの充実」6億円(同3億円)、「次世代の校務デジタル化推進実証事業」に5億円(同1億円)、「教育DXを支える基盤的ツールの整備・活用」に16億円(同6億円)などがある。

委員からは「GIGAスクール運営支援センターから学校に派遣される『ICT支援員』(情報通信技術支援員)は、名称を改正すべきだ。授業でどう使えばいいのかを教員が尋ねても技術的なこと以外は答えてもらえないなどニーズのミスマッチが起きている。『ITC活用教育支援員』にして、目的も変えてもらえるとありがたい」とする意見のほか、「ハードはロボットや3Dプリンターなどいろんなものがあるが、オプションを設けてそこから学校が選べるような予算措置があるといい。格差が生じやすいので特に対応をしていただきたい」などの意見が出た。

 

調査元:https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/mext_00557.html

(注記のない写真:ノンタン / PIXTA)