コミュニケーション能力は社会的要請なのに大半が苦手

「すべての子どもに話す力を!」を掲げて教員研修を展開する一般社団法人アルバ・エデュ(東京都文京区、竹内明日香代表理事)は2023年7月7日、子どもたちの「話す力」を育むための新しい教員向け研修パッケージの提供を開始した。

日本経済団体連合会が18年度に行った「新卒採用に関するアンケート調査結果」によると、企業が選考において最も重視する要素は「コミュニケーション能力」。一方で、現状は多くの学生が話すことを苦手に感じている。「自分の意見や行動で国や社会は変えられない」という自己効力感の低さも、子どもたちの話す力を低下させる一因だという。

アルバ・エデュの教員研修風景

5万2000人の「話す力」向上に実績

そこでアルバ・エデュは2022年より1都13市区町、約5万2000人の教員・児童・生徒に対し、子どもたちの話す力と自己効力感が高まるような指導や評価ができることを目的としたプログラムを実施。過去にプログラムを実施した研究指定校では、「プレゼンに対するネガティブな自己評価が減少」、さらに「国語・数学・理科で約10%の学力向上」という結果も出ているという。

今回、この内容が「年次研修」「希望研修」「校内研修」の3種類の教員研修パッケージとして提供される。「なぜ話す力が今の時代に必要か」を教員が理解したうえで、指導する際のファシリテーションを学び、子どもたちの自己肯定感と「もっと話したい」という意欲を高めることを重視している。

 

調査元:https://www.atpress.ne.jp/news/361374