アラサーのための戦略的「人生相談」--夫婦関係をどうすれば修復できますか(その1)

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 分ける方法にも「原則」がありますし、方法はマニュアル化されていますので、それを知っておくべきです。最初から「皆それぞれの個性があり、価値観が違うから、勝手にやります」なんて言い出すのは、実にばかげています。

原則その一。最初に何と何に分けるか? この時点で「分析力」とか、「戦略的視点」とか、「ロジカルにものを考えているか」などで、結果に大きな差がつきます。

世間には、「成果」と「稼働」を混同している人が本当に多くいます。ドラッカーも「成果と稼働」を混同するな、と何回も繰り返し強調していますが、いまだに世間には嫌になるほど大勢の混同君がいます。

ドラッカーは人間観察の天才でもありますから、彼のマネジメント論は「人間関係の課題解決」にも活かせることが多いですよ。

ある意味で「分析」能力、イコール「ビジネス能力」だと言ってもいいかもしれません。また、分けるという行為は、見方を変えると「選択」行為です。人生が選択の積み重ねである以上、「分析とはその人自身」、つまり、「あなたの分析」があなた自身だと言ってもいいでしょう。

では、あなた方夫婦間の問題をどう分析すべきか。次回は、具体的な方法を述べます。


ひろせ・いちろう
 1955年生まれ。東京大学法学部卒業。80年、電通入社。トヨタカップを含め、サッカーを中心としたスポーツ・イベントのプロデュースを多数手掛ける。2000年に電通を退社し、スポーツ・ナビゲーションを設立。その後、独立行政法人経済産業研究所の上席研究員を経て、04年にスポーツ総合研究所を設立し、所長就任。江戸川大学社会学部教授を経て、多摩大学の教授として「スポーツビジネス」「スポーツマンシップ」を担当。著書に『Jリーグのマネジメント』『スポーツマンシップ立国論』など。現在東京と大阪でスポーツマネジメントスクールを主宰し、若手スポーツビジネスマンを育成している。
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