教育コストは年商の2.5%と製造業平均の6倍くらい使っています--西本甲介・メイテック社長(第2回)

教育コストは年商の2.5%と製造業平均の6倍くらい使っています--西本甲介・メイテック社長(第2回)

--リーマンショックにより、どのような影響がありましたか。

リーマンショックでいちばんつらかったのは、翌年2009年4月に6000名のうち千数百名が契約している製造業から戻ってきたことです。「A君もB君も優秀なので更新したいが、どうしても予算がとれない」とおっしゃっていただけるケースがほとんどだったことが救いでした。

実際、製造業が回復してくると「A君がいるなら今すぐまた来てほしい」というリバウンド受注もたくさんありました。ところが、「A君も大丈夫ですがB君もいます」と言うと、「A君にはすぐ戻ってきてほしいが、B君は忙しくなったときに」と言われてしまう。われわれは、部署も業務もレートも同じであれば評価も同じだと思っていたのですが、そうではなかったことがわかった。

こうした出来事は、有事を経験しなければわからなかったこと。「技術を提供するサービス業」という原点に立ち返る契機となりました。サービスの品質をお客様はどうとらえるのか、A君とB君の違いは何なのかということをあらめて考えるようになりました。

技術者派遣なので技術力が高い人材は当たり前。でも、技術力があれば満足していただけるかというと必ずしもそうではない。平時であろうと有事であろうと、今後はチームの一員として認めてもらえる「人間力」が必須であり、「技術力×人間力=総合力」が重要なのではないかと思っています。

--「人間力」は大事なキーワードだと思いますが、具体的にどう鍛えていけばいいのでしょうか。

人間力とは単にチームのメンバーと仲がいいかどうかということではありません。チームの一員として自分の仕事がどういう役割と責任を担っているのか、納期やスペックを間に合わせるために何をすればいいのか、もっといい方法は提案できないだろうか--すごく当たり前なことですが、こういったことを考えられる力が人間力なのではないでしょうか。

極端な話、あいさつができるかどうかというベーシックなところから教育をしていかなければいけないのかもしれません。

実際、新卒で評価されるのはあいさつができるエンジニアなんです。自らコミュニケーションをとろうとする姿勢にお客様は安心するんですよ。逆に、いつの間にか出社していつの間にか帰ってしまうようなエンジニアは心配されます。当然です。挨拶ができればコミュニケーションも次のフェーズに進める、というような本当に基本的なことを理解できる力が人間力なのかなと思います。

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