「10年求婚し続けた男」を最後に選んだ彼女の発見 「毎月のように通い続けてくれたお客」と再会し…

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「すごく悔しいけれど、もう思い出したくも関わりたくもありません。あの人は本当にクズでした。もう二度とイケメンなんて信じません」

一方の健太さんは愛知県内の進学校出身者だが、大学中退という「負い目」を抱えてきたと打ち明ける。大学の授業内容に身が入らず、アルバイト先の飲食店にそのまま就職した。

「今の会社に転職したのは26歳のときです。大学を中退したことで卑屈になっていたこともあって恋愛はほとんど経験がありません。妹は20代で結婚して、その子どもはもう大学生と高校生です。自分はずっと独身なんだろうな、とうすうす思っていました」

実家暮らしだった健太さんにはお金の余裕があり、週末の気晴らしを兼ねてソープランド通い。そこで出会ったのが雅恵さんだった。

「行く目的は1つしかありません。でも、90分間はけっこう長いのでしゃべりますよね。だんだんとそっちのほうが楽しくなってきて、雅恵と会いたいと思うようになりました」

お互いを思いやっての別れから、2年後に再会

当初から冗談交じりに「付き合ってほしい」「結婚してほしい」と言っていたという健太さん。ただし、店の外で待ち伏せするような行為はしない。雅恵さんとはLINEでつながっていたが、途中で2年ほどのブランクがあったと振り返る。雅恵さんが別の店に移籍したのがきっかけだった。健太さんからの連絡に雅恵さんは返信しなくなった。

「夫はちゃんとしている人過ぎて、また連絡するのが申し訳なかったからです。こうして終わるのが自然な流れなのかな、仕方ない、と思っていました」

お互いのことを思いやっての別れだったが、2年後に再会できたのは健太さんの風俗遊びが続いていたからだ。

「ネットで他の店を見ていたら。明らかに雅恵だとわかる写真が出ていました。目元は隠されていましたが、体のフォルムでわかります」

さすが通い詰めていた常連客である。健太さんはその店に客として「突撃」をした。その頃には彼氏との仲は冷え切っていたという雅恵さんは健太さんが忘れずに追いかけてきてくれたことに感動。2回目以降は店の外で会うようになった。

その1年後、雅恵さんは新型コロナウイルスに感染し、エクモを必要とするほど重症化してしまう。退院後も後遺症に悩まされた。無収入のうえに、元恋人からは貯金を盗まれてしまう。もう死ぬしかない、と思い詰めていた。

「でも、夫から『そんなことを言うもんじゃない!』と怒られました。一度も声を荒らげたことがないぐらいに優しい夫が私のために怒ってくれたんです。あのときはめっちゃ泣きましたね。嬉しくて……。もう少しだけ頑張ろうと毎日をやり過ごしていました」

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