「自分はもっと評価されるべき」嘆く人の重大盲点 評価される側が自分を評価することのまずさ

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例えば、会議などで周りが賛同して決めたことでも、自分の基準で「違う」と思えばそれを認めることができません。自分の話や意見を聞いてもらえることで「自分は大切な存在だ」と自覚するので、関心の中心は自分で、他人の話には興味がないのです。

また、多くの人と関わりを持とうとしたり、「あなたもそう思うでしょう?」と、他人からの同意を求めたりしようとします。これは他人に興味があったり、他人から認めてもらいたいわけではなく、人間関係が豊かな自分という証拠がほしかったり、自分の正しさを他人に賛同されることで、自分が満足するためです。

そんな感じで「自分が認められない自分」を許すことができないから、途中で仕事や恋愛を投げ出すことがありません。一見すると頑張り屋で努力家の人が多いです。SNSでの特徴も挙げると、自慢や自撮りの投稿が多いなどの特徴があります。これは他人に認めてほしいからではなく、他人にうらやましがられることで、自分の満足感を満たすためです。

仕事での評価は「他人の評価」がすべて

自己承認欲求が高い人は、他者承認欲求が高い人のように「もっと他人に評価されたい」と悩むのではなく、「自分はもっと評価されるべきだ」と、自分が認められないことに納得がいかないのです。

自己承認欲求が高くなる原因として、周りの評価が気になったり、他人と比べて劣等感を感じたり、ほめられた経験の少ない人に、その傾向が強いといいます。周りの目を気にしているうちに、それが「自分自身をどう思うか」という気持ちにすり替わり、自分で自分を認めたい気持ちが強くなってしまうからです。

まず、これは大前提の話なのですが、仕事での評価というのは「他人の評価」がすべてです。人事評価や査定に不満がある場合、たいていは「自己評価」と「他人の評価」にズレがあります。

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